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飯田くんの引率に従い敵連合から距離を取るも、緑谷くんただ１人が正反対の道へと駆けて行くのをぼんやりと見ながら、僕は�猗爿瓩�この場に居ないことだけを願った。
｢よう、椿 A。久しぶりだな｣
僕の唯一の願いは儚く、崩れ去る。
聞きたくなかった声に振り返ると、そこには特徴的な包帯まみれの顔と身体。闇のように深い黒髪黒目。
｢名取…雫…｣
｢会いたかった。３年も待ったんだ｣
ぞわりと悪寒がする。
急に引き寄せられたせいでバランスを崩し、名取の胸元にぶつかった。
｢椿くん！？｣
｢行って飯田くん。急いで離れて…こいつの狙いは僕だけやから、早く！！｣
一瞬だけ躊躇した飯田くんが再び走り出す。
名取には僕しか見えていない。
粘着質のようにねっとりとした嫌な視線を感じながら彼を押して、少しずつ後退する。
｢俺だけの椿｣
ひやりと冷たい手が僕の頬を撫でる。
あの時の暖かな焦凍の手とは大違いだ。まるで生気を感じない不気味な存在。
｢っ！！？｣
｢迎えに来た｣
すぐに落椿で名取に触れようとするも、彼はすかさず焦凍の姿へと化ける。
一瞬だけ躊躇してしまった自分に舌打ちをして彼に再度手を伸ばす。
｢危ねぇなぁ…また友達を殺す気かよ｣
｢あんたは焦凍やない｣
掴まれた右腕がギリギリと音を立てる。
与えてくる痛みに必死になって堪えるも、名取はにやにやと笑うだけだった。
個性によって少しずつ凍っていく自分の右腕を見ながら刀を振りかざした。
次こそ必ず殺す。
｢っ、｣
｢あんまり傷付けたくないんだ。大人しくしてくれよ｣
氷結が頬を掠め、鋭い痛みを感じる。攻撃は当たるもののあまり目立つ傷がない。
力を緩めた気は一切ない。威力もあるはずだ。
雄英襲撃のときの脳無を思い出す。
｢そんな個性持っていたとは驚きだ。だがな、甘い｣
名取はゆらりと、勝己の姿に変わる。
また僕は分かっていても動きを止めてしまった。分かっていたはずだ、僕に狙いを定めれば周囲の人間の顔と名前を把握していることくらい。
用意周到に画策されている。
一瞬の隙をついて勝己の個性を使い爆破によって目くらましをくらった僕は思わず目を閉じてしまう。
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朝ギ(プロフ) - じゃがりこさん» とても嬉しいお言葉、ありがとうございます。励みなります！ (2018年3月19日 23時) (
レス) id: 94da739f3c (このIDを非表示/違反報告)
朝ギ(プロフ) - 星鴉さん» ありがとうございます！私の限られた表現力で表せることは少ないですが頑張ります！ (2018年3月19日 23時) (レス) id: 94da739f3c (このIDを非表示/違反報告)
じゃがりこ(プロフ) - ただただ美しい 椿が美しい 一言で言えば大ファンです (2018年3月18日 1時) (レス) id: daac9369bf (このIDを非表示/違反報告)
星鴉(プロフ) - 美しい表現に惚れました！！主人公君大好きです！応援してます！！ (2018年3月10日 1時) (レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
朝ギ(プロフ) - 薔薇さん» ありがとうございます！楽しんでいただいて何よりです！ (2018年3月2日 20時) (レス) id: f0d5aace8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝ギ | 作成日時：2018年1月21日 21時
