41 ページ42
.
「もう誰にも気を許したら駄目だよ？」
「うん………そうやね、その方がええんやろうね」
Aくんは小さな溜め息を吐いて、窓の方へと視線を動かす。
いつもより暗い表情をしている彼は、まだ気持ちが晴れないのだろう。
自分に向けられる好意に敏感なAくんは、それを上手くかわせる人だ。
当たり障りのない言葉や態度で壁を作る。
そんなAくんが今回、下手を打った。
それほどに爆豪くんを信頼していた証拠だ。
�犧い辰燭海箸�あったらなんでも言ってね�瓩修Σ薪戮�Aくんに言ってきたが頼られた事は一度もない。
Aくんは誰の助けも必要とせず些細なことも困難な問題も自分だけで解決しようとしてしまう。
頭の回転が早い上に頑固な性格も相まって、抱え込む癖があった。
雄英に入ってからは爆豪くんに何度か打ち明ける事も増えていたはず。
だからこそ今回の件は彼にとって痛手だったのだろう。
「何か甘いの食べる？」
「ううん、大丈夫」
「まあ、そんな落ち込まないの。Aくんがもう二度と誰も信用しなければ済む話だからさ」
ね？と首を傾げてAくんと目を合わせる。
Aくんが俺だけを信用すればいいだけ。独占したい気持ちをなんとか振り払って最低限のラインを越す慰め方をした。
警戒心の強いAくんが縋るように俺の言葉に頷く姿が見れただけで幸せ。
これまでめいいっぱい甘やかしてきた甲斐があった。
「気を付ける、もう揺らがんから」
「そうだといいけど」
爆豪くんはともかく、Aくんが焦凍くんを大切にしているのは分かってる。
無理矢理、壁を作って距離をとってもいつだって焦凍くんの事を最優先に考えていた。
彼を傷付けない為に距離を置く。そんな不器用な優しさは焦凍くんにしか向けない。
そう考えると焦凍くんに嫉妬してしまう。
何があってもAくんは焦凍くんの味方をするに違いないからだ。
大人気ない考えで頭の中が支配される。
初めて担当したあの事件ではじめてAくんを見た時から、彼は俺の心を掻き乱す存在になった。
�爐海隆蕕覆藥妬�ないか�瓩隼廚辰燭汎瓜�に�犲�分のものしたい�瓩反瓦里匹海�で独占欲に駆られた。
あの日からずっと、Aくんの中でまずは�狄�頼出来る大人�瓩琉銘屬任い茲Δ鳩茲瓩討い拭�
椿 Aが手に入るなら何でもしようなんて、アイツと一緒の考えに陥りそうになる。
無意識に罪深い人だよね、Aくん。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 430人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朝ギ(プロフ) - 柑橘系さん» コメントありがとうございます！まだまだ長くなりそうなのでお付き合いいただけると幸いです。素敵なコメントが励みになります！ (11月7日 0時) (
レス) id: 6f172a3ee3 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘系(プロフ) - 助かる…助かる…こんなに長編なのに一晩で読んじゃいましたすき…いい感じの距離感が少しずつ縮まったり色んな覚悟が混ざったりで…！ほんと助かりますありがとうございます！！！椿くんもっと甘やかされてデロデロにされてええんやでとニコニコしながら見守ります！ (11月2日 14時) (レス) @page27 id: f65fda0114 (このIDを非表示/違反報告)
朝ギ(プロフ) - あさん» ありがとうございます！更新ペースにムラがあり申し訳ありませんが、楽しんで読んでくださると嬉しいいです！ (7月9日 15時) (レス) @page17 id: 6f172a3ee3 (このIDを非表示/違反報告)
あ - おもしろくていっきよみしちゃいました❕ 更新頑張ってください❕❕ (2023年4月10日 21時) (レス) @page10 id: e2732a4f31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朝ギ | 作成日時：2023年1月31日 22時
