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｢……ん、｣
顔にひんやりとした空気が触れて目が覚める。
まだ起きるのには抵抗があり、暖かな布団の中に顔を埋めた。
ふわりと香る匂いと、いつもより暖かな布団の中。
向かいに寝る誰かの腹部が呼吸をする度に上下する。
そのまま腰に右腕を回して、ぎゅっと抱き寄せると少し遅れて大きな舌打ちが聞こえてきた。
｢…………なにすんだ、テメェ…｣
布団を捲って不機嫌そうに僕を見る勝己は、大きな溜め息を吐いて背を向ける為に寝返りを打つ。
｢勝己が運んでくれたん？｣
｢ぐーすか寝てたからな｣
｢寒いんやからもうちょっとこっち寄ってや｣
勝己の背中に顔を寄せて、目を閉じた。
勝己は本当に安心も出来るし信頼している。焦凍とは大違いだ。
あの時に焦凍から撫でられた後頭部と強く掴まれた右腕が未だにじんわりと熱を持つせいで思い出してしまう。
｢あいつに何かされたか？｣
体勢を変えて、向き合った勝己との距離が思ったよりも近く驚いた。
僕を逃がさないと言わんばかりに腰に回していた右腕を掴まれる。
�爐△い牒瓩箸いΔ里呂�そらく焦凍の事だろう。
｢い、や…別になんも……｣
｢そんな顔を赤くするようなことでもされたか？｣
月明かりの中で勝己が意地悪く鼻で笑う。
見なくても顔に熱がこもっているのが分かる。恥ずかしくなり顔を伏せると顎を指で持ち上げて強制的に顔を上げさせられた。
強引で難易度の高いモテ仕草をまさかあの勝己からされるとは思ってもいなかったせいで固まってしまう。
至近距離で合う視線に何度か瞬きを繰り返した。
｢本当に何もされてへんよ……寸前っていうか…なんて言ったらええか分からんけど｣
｢クソだな｣
正直、焦凍が何を考えているのか未だに分からない。
あんなことをしてまで僕のことを全て把握していたかったのか。
｢で、お前は俺とこんな至近距離でも何とも思わねェんだな｣
｢だって勝己やん？｣
僕の言葉に、勝己は嫌そうに顔を歪ませる。
そんな思ってもいなかった反応を不思議に思っていると、腰に腕が回ってきて強い力で引き寄せられた。
｢………え、いった…っ！｣
首筋に触れた柔らかい感触に驚いた途端、ずきりと痛みが走る。
｢俺だからって簡単に安心すんじゃねェよ｣
噛み付かれた首が脈打つ様に痛む。
混乱した頭の中を必死に整理しようとすればするほど言葉が出なかった。
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朝ギ(プロフ) - 柑橘系さん» コメントありがとうございます！まだまだ長くなりそうなのでお付き合いいただけると幸いです。素敵なコメントが励みになります！ (11月7日 0時) (
レス) id: 6f172a3ee3 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘系(プロフ) - 助かる…助かる…こんなに長編なのに一晩で読んじゃいましたすき…いい感じの距離感が少しずつ縮まったり色んな覚悟が混ざったりで…！ほんと助かりますありがとうございます！！！椿くんもっと甘やかされてデロデロにされてええんやでとニコニコしながら見守ります！ (11月2日 14時) (レス) @page27 id: f65fda0114 (このIDを非表示/違反報告)
朝ギ(プロフ) - あさん» ありがとうございます！更新ペースにムラがあり申し訳ありませんが、楽しんで読んでくださると嬉しいいです！ (7月9日 15時) (レス) @page17 id: 6f172a3ee3 (このIDを非表示/違反報告)
あ - おもしろくていっきよみしちゃいました❕ 更新頑張ってください❕❕ (2023年4月10日 21時) (レス) @page10 id: e2732a4f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝ギ | 作成日時：2023年1月31日 22時
