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「なかなか帰ってこねェから心配してたぞ、轟が」
「ふーん」
上鳴くんの言葉に全く興味無さそうな椿くんが、小さな欠伸をする。
そんな椿くんの眼に滲んだ涙を指の背で拭う瀬呂くんのスマートな動きに驚きつつ恐る恐る轟くんに視線を移す。
「眠い？」
「ちょっとだけ、疲れたからかな」
「肩にもたれる？」
「んー、そうやね」
「可愛い……！」
「それは可愛い」
こてん、とハートマーク付きで効果音が聞こえた気がした。
冗談交じりで言った上鳴くんの肩に甘える様に頭をもたせかけている。
両隣の瀬呂くんと上鳴くんが椿くんから見事に翻弄されている様子は轟くんにとって面白くない状況だろう。
そんな轟くんにちらりと視線を動かす椿くんは、彼の反応を見る為にわざとしているから余計にタチが悪い。
眠気が押し寄せているのか、いつもよりやんわりとした雰囲気が相まって可愛さが倍増していた。
おまけに警戒心が緩い。
椿くんのこんな姿を見るのは初めてだった。
「あ、寝た」
「珍しいな」
椿くんが瀬呂くんの肩に頭を乗せ、無防備な寝姿を皆の前で晒すなんて日が来るなんて思ってもいなかった。
さらりと揺れた髪の隙間から綺麗な顔が見えて、思わず見入ってしまう。
「こんなときしか間近で椿の顔見ることねェけど、本当に綺麗な顔してるよなー」
「え、なに？椿寝たの？」
「黙ってれば可愛いのにねー」
「睫毛なが」
「肌白いし綺麗ー、羨ましー」
物珍しそうに皆が椿くんに寄っていく。
皆の言う通り顔だけ見てれば可愛い印象なのに、普段はあの口の悪さと警戒心が凄すぎて正直怖い。
だから無防備な一面を垣間見ることが出来てよかった。
椿くんはよっぽど疲れているのか何をされても、何を言われても起きる気配がしない。
「これ、Aに掛けてやってくれ」
轟くんが上着を脱いで上鳴くんに手渡す。
いつも冷たく突き放されても椿くんに優しい轟くんを見ると、健気で胸が締め付けられる思いがする。
「……ん、ごめん。寝てたわ」
「疲れてんだろ？�狡悗鰐�あって忙しい�瓩辰討兇辰�りと相澤先生から事情聞いてるし」
ふと目を覚ました椿くんがまだ眠たそう顔をして欠伸をしている。
確かに瀬呂くんの言う通り、椿くんの事情はざっくりとしか説明されていない。
かと言って彼が自ら話す事はないだろうし、相澤先生の含んだ言い方からすると�犖世┐覆き瓩里世蹐Α�
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朝ギ(プロフ) - 柑橘系さん» コメントありがとうございます！まだまだ長くなりそうなのでお付き合いいただけると幸いです。素敵なコメントが励みになります！ (11月7日 0時) (
レス) id: 6f172a3ee3 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘系(プロフ) - 助かる…助かる…こんなに長編なのに一晩で読んじゃいましたすき…いい感じの距離感が少しずつ縮まったり色んな覚悟が混ざったりで…！ほんと助かりますありがとうございます！！！椿くんもっと甘やかされてデロデロにされてええんやでとニコニコしながら見守ります！ (11月2日 14時) (レス) @page27 id: f65fda0114 (このIDを非表示/違反報告)
朝ギ(プロフ) - あさん» ありがとうございます！更新ペースにムラがあり申し訳ありませんが、楽しんで読んでくださると嬉しいいです！ (7月9日 15時) (レス) @page17 id: 6f172a3ee3 (このIDを非表示/違反報告)
あ - おもしろくていっきよみしちゃいました❕ 更新頑張ってください❕❕ (2023年4月10日 21時) (レス) @page10 id: e2732a4f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝ギ | 作成日時：2023年1月31日 22時
