ジョンハンside ページ40
それは、熱い夏の雨の日だった。
部活に行くために、自転車で急な坂道を下っていた。
その日は寝坊して、遅刻しそうになってて
いつもよりもスピードを出して坂道を下っていた。
そしたら、目の前に急に猫が飛び出してきて
その猫を助けるように女の子も飛び出してきた
俺は、ハンドルをきって横転した。
目が覚めると、白い天井があって
俺は病室にいた。
「もう、サッカーはできないでしょう」
病室にやってきた医師から告げられたのはあまりにも早く、すぐには受け入れられないくらい淡々としていた。
「先生、俺、明日、試合なんです。
なんとか出れませんか？」
「明日は手術で、その次の日からはリハビリ。
半年以上はかかります。
歩けるようにはなると思います。でも、サッカーのような競技はもう二度とできないでしょう」
俺は絶望した。
その現実が受け入れられなくて。
プロのサッカー選手になるのが夢だった。
何を目標にしていいのか分からなくなった。
猫を憎むことはできなかった。
だから、飛び出してきた人間を憎んだ。
誰かに責任転嫁するしか、前に進むことができなかった。
半年後、退院して、高校に通い始めた。
もはや何を目的に高校に通ったらいいのか分からなかったけど…
「席、どうぞ」
たどたどしく、電車の中、松葉杖の俺に声をかけてきたのは女の子だった。
忘れもしない。
俺の夢を奪った、道路に飛び出してきた女の子。
「大変そうですね…荷物持ちましょうか？
階段とか、大丈夫ですか？」
でも、その子は話してみるといい子で
ああ、なんでもっと、憎らしいやつじゃないんだろうって、運命を呪った
「大丈夫です。友達いるので」
その子に会いたくなくて、次からバスで通った。
でも、バスからも見えた。
彼女の通学路。
彼女が、捨て猫に餌をやったり
雨の日は雨風をしのげるように傘を置いたり。
ああ、なんでこんなにも憎らしくないんだろう…
そう思って、バスの中から彼女の姿をいつの間にか追うようになってた。
もう会うことはないと思ってたのに…
大学生になって、また君と出会った。
同じ大学、同じ学科
君を目で追ってた
だけど、君は俺とは違う誰かを目で追ってた
俺から夢を奪った君への復讐。
そうかこつけて、本当は、君が違う人と付き合って幸せになる未来に、嫉妬していたんだ。
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ふるーつよーぐると(プロフ) - 更新していただきありがとうございます！！無理なさらない程度でこれからもよろしくお願いします！ (2021年6月17日 0時) (
レス) id: fff8310618 (このIDを非表示/違反報告)
ふるーつよーぐると(プロフ) - 続きお待ちしています。 (2021年5月23日 21時) (レス) id: fff8310618 (このIDを非表示/違反報告)
f - senaさんのお話が本当に大好きなのですが、未完結のものが多くて悲しいです…お忙しいのかとは思いますが更新せていただけると嬉しいです…！応援してます！ (2021年4月24日 20時) (レス) id: 03d24a62c7 (このIDを非表示/違反報告)
はるきち(プロフ) - 完結させる気がないんだったらお話書かないでください (2020年11月28日 21時) (レス) id: d1652f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 長くてすいません。厳選していうと、きゅんきゅんだけじゃなく、ハラハラもあるsenaさんの作品愛してます！！！ (2020年8月3日 20時) (レス) id: 2b6a0ab99a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sena | 作成日時：2020年6月23日 21時
