＊ ページ46
「あの娘はどこにいる」
あの娘とは、一人しかいなかった。
「あれは極上の贄だ、寄越せ」
その意味を正しく理解した太宰と国木田は視線を逸らす。二人は高田から聞いた一部の内容は、社長と江戸川を除く二名以外には伏せていた。到底信じられるものではなかったし、彼女も知らぬ事実だからだ。
──彼女、狩野帝里の正体は、未知の生命体が気紛れに人間の女と交わって作った子どもだよ。まあ、半神半人といったほうがいいかもしれないけどね。しかし、愛情が捧げられているわけでもなく、かといって、奉仕族として存在しているわけでもない。が、人間よりは些か異常な能力を持っていると言ってもいい。あ、異能ではないよ。本人はまだ、未覚醒ってところだろうけど。
あの男の言うことに嘘はない。情報社会において、アレは常に優位に立ち続けるだけの能力を持っている。それに、ネットに身を置くからこそ、情報においては誠実を保っているのだ。
「物部天獄。お前を特定危険人物として連行する。同行願おうか」
碧海が警察の真似事を行う。一応、連行くらいの権限は持っている。
「やれるものならば、やってみるといい」
どこぞの悪役の言葉をそっくり吐き捨てて、天獄は片手を振った。気づかなかったが、複数の気配が既に天獄の後ろに存在している。
「呪法──」
空気が一気に変わる。重々しく、煩わしく、苦しいまでに。「見える」ものも「見えない」ものも一様に、生気がこの部屋から失くなっていくのが理解できた。
碧海が嘔吐いた。
───気丈である、慣れていると自負していた。だが、それほどまでに、彼女が見た光景は悲惨だった。先程の「それ」が、その複数の気配達と同化していく。
物部は「嗤った」
「【
我らの無念は、消えることはなく。だからこそ、縋る。この怨念こそ、この無念こそ、我らが在ったという証なのだから。
_
クッソ楽しかったです。ここ。ニヤニヤしながら書いてました。
ちなみに、未知の生命体の正体は当てて貰えれば幸いです。ぼやかしでしか最後まで出ないので。ぶっちゃけ普通に色々と口走ってるんで、すぐわかる()
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黒井蜜柑(プロフ) - 藤猫さん» おっとwwww筋肉痛になるくらいは嬉しい発言ですね（？）！必ず更新いたしますので、もうしばらくお持ちください！ (2022年8月27日 17時) (
レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
藤猫 - とても面白い物語ですね！！！！！！！！！ずっと笑ってて次の日腹筋の筋肉痛になりましたww本編もリクも楽しみにして待ってます！！！！！頑張ってください！！！！！！！ (2022年8月26日 19時) (レス) @page37 id: 8264cf3ee7 (このIDを非表示/違反報告)
黒井蜜柑(プロフ) - アニヲタさん» いえ、こちらこそリクありがとう御座います。まだまだリクを解決できていないところもありますし、順次していけたらと思っています。リク来たら滅茶苦茶嬉しいので全然大丈夫です。どうクリアするかは二の次です。( ′-′ )こちらこそ、本当にありがとう御座いました。 (2021年2月18日 22時) (レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
アニヲタ(プロフ) - 書き忘れてたのですが（（でっぷる編本当にありがとうございました！！お疲れ様です！！面白かったです！！！ありがとうございました！わざわざリク受け付けてくださって…。感謝しかないです！！書き忘れて本当に申し訳無いです…。これからも本編も楽しんで読みます！ (2021年2月18日 22時) (レス) id: 71f36505fa (このIDを非表示/違反報告)
黒井蜜柑(プロフ) - アニヲタさん» コメントありがとう御座います。中編（笑）事態、書き上げてしまっているので、毎日更新していけたらと思っています。Twitter風会話文次第ですがw、 (2021年2月18日 21時) (レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒井蜜柑 | 作者ホームページ：http://minanami2.naho.ayaka.
作成日時：2021年2月18日 21時
