【文スト】続々・ネットでマフィアの首領と友達になってた件

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しかし、その弾丸は、賢治によって庇われた。弾かれたに等しい。驚いたが、曉はそこは一般人であり、普通に心配した。

「ごめん！大丈夫！？怪我は！？」

「問題ないです！それより曉さんこそ大丈夫ですか？」

うわぁ天使、とか曉の口から漏れたが、ひとまず置いておいて残り七人。まだいる。その上、また増援されても困る。

──それに、ここは一本道だ。

「曉、ひとまずこれを持っておけ！」

国木田は予め片手銃(ハンドガン)と書いておいた紙を破り、物質化する。それを彼女に投げ渡した。

「……使ったことないですよ！！？技能値でも終わってますよ！？」

片手銃となるならば、【拳銃】だろう。【拳銃】の初期値は20%。幾ら曉の運が高いとはいえ、早々低い値を確実に出すことなんて不可能であると言える。

「使わずに撃て。もしかしたら当たるかもしれないだろう」

それに、中身はペイント弾だと言う彼は、やや悟ったというか覚悟を決めきった表情を浮かべており、曉は頭を抱えたくなった。その間にも国木田が投げ飛ばす、投げ飛ばす。賢治もドアでぶん殴る。敦もまた、相手をぶん投げた。

──もう、この人達だけでも大丈夫だよね？

「わあ、希望的観測だぁ」

大丈夫かと江戸川から通信が入る。この短時間で安堵を覚えるような声に、流石探偵と謎の掛け声をあげたくなる。ひとまず簡潔に状況報告をし(これは会社でよくやっている)、他の様子を尋ねる。なんか、上手く行っているような、行っていないような感じだ。

「曉！」


気づけば気絶していなかったらしい投げ飛ばされた警備員の一人が匍匐前進しながらもこちらに手を伸ばしてきた。

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