【文スト】ネットでマフィアの首領と友達になってた件

実況者の奇譚.8 ページ37

初めて会った時に交換したLINE。偶にやり取りはしていたのだが、ここ最近は無かった。私は目を丸くしながら、彼からの通知をタップし、トークを開いた。
　
"良ければ、来週の金曜日出かけないかい"

どうやらお出掛けのお誘いだった。来週の金曜日は、休みだし、特に用事もない。断る理由もないので、了承の意を告げた。

数秒も置かずに既読がつき、今流行りの雪うさぎをモチーフにしたキャラクター、すのっぴの嬉々としたスタンプが返ってきた。このスタンプも持ってたのか、この人。

私もすのっぴは好きだ。ぬいぐるみを持っているのだがふわふわしていて、触り心地がいい。リンタローさんがすのっぴを使ってるとは、意外だった。

新たな発見を見つつ、私もまたスタンプで返し、スマホを置いた。

「さて、外回りしてきますか」

私は立ち上がると、椅子に掛けてきたジャケットを取り、羽織る。そして荷物を手に、資料を入れ込むと行ってくると声を掛けた。

「気をつけてー。あ、雨降るって言ってましたよ、先輩」

後輩がそう声をかけてくる。私は、折り畳み傘を確認する。お、きちんと入ってた。

「せんきゅー。じゃ、行ってくるぜ」

手をひらひらさせながら、自分の部署を出ていく。すると、後輩のキーボードを叩く音が止む。そして、少しだけ上体をそらした。

「ついでにパルテノ買ってきて下さーい」

「おいこら」

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「誘えたよ、誘えたよエリスちゃん！」

嬉々としてスマホを握りしめている姿を見て、一体誰が横浜の夜を恐れさせるポートマフィアのボスと思おうか。エリスにその締りのない笑顔をむければ、辛辣な言葉でぶっ刺されてしまった。

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更新遅くなり、すいません！

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