Time to shine! (ページ2)

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時は遡り前年の夏。

私は社長に呼び出されていた。

　『失礼します！』

「おう、Aよく来たな。」

私は、そこそこ名のあるSNエンターテイメントに所属する練習生である。

「単刀直入に言う。A、オーディションに出てみないか？」

突然の衝撃発言に言葉が出ない。

『オーディション、ですか…?』

「これだ」

社長にわたされた紙にはそのオーディションの内容が書き記されていた。しかし、

「ボーイズプラネット？…これ、男性限定じゃないですか！」

「そうだ。○○には男装して出てもらう。」

『はぁ？！』

社長相手なのについ声をあげてしまう。

「まあまあ、落ち着け。安心しろ、ちゃんと許可もとって
る。」

社長によると話はこうだ。

オーディションを主催してるの監督が社長の知り合いで

私のことも知ってくださってて、社長が私をデビューさせ

てあげられる機会がなく悩んでいたので、

本人がその気なら男性として、という条件のつきで参加を

許可してくだったそうだ。

『話はわかりましたが、男装してって本気なんですか？！

合宿だから生活も共にしないといけないのにバレないで過

ごせるわけないじゃないですか！』

「不安なのはもちろんわかるが、俺もお前をデビューさせて

やりたいんだ。これしかないんだ、わかるだろ？

それに、スタッフには男装していることを把握させていて

くれるそうだから、いざとなれば助けにな

ってくれるだろう。」

私はそれを聞いて黙ることしか出来なかった。

社長には恩があるし、これが私にとって大きなチャンスで

あることに変わりはなかった。

次回、過去編に入ります