【ツイステ】暗殺者だけど？ (ページ22)

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―――主 side

ーーー『５年後』

俺達は何事もなく１５歳になった

結局、旅した日以来ラギー達とまた会おうという約束を果たせないままでいる

というか、会いに行こうと準備すると必ず２人が邪魔をしてくるんだ。バッグを隠されたり、服とかを奪われたり、なんだったらカリムの父親からダメだと言われたりもしたな

そのせいでずっと会いに行けず、そのまま気付けば５年の月日が流れてしまった

俺達も大きくなったし、背も伸びた。声だって少し変わった

その中で何よりも１番驚いたのが、俺に対する２人の『依存』だ

俺が旅から帰ったあの日、そう…あの日から、カリムとジャミルは何かと理由を付けては俺の傍から離れようとしない

いや、可愛いよ？可愛いんだけどさ？俺が誰かと仲良く話してると、話してる相手に殺気を向けんのよ。ジャミルは分かる、殺気を飛ばすような奴だとまだ想像出来る

しかし、カリムはどうだ？

あの能天気でお調子者で常に笑顔で…とにかく純粋無垢なあのカリムが、殺気を向けてんだぞ？……待て、お前本当にカリムか？ん？

主「いいかお前ら、相手に殺気を向けるんじゃない。今回の相手はカリムの兄弟だ。前回は知らない女だったが、今回はお前(カリム)の兄弟だ。いいか？"兄弟"だぞ？」

カ「それでも、やっぱり嫌だ」

ジャ「お前は俺達が居なくても平気だって言うのか？」

主「んな事一言も言ってねぇだろ…(汗)」

はぁ…。と重い溜息を吐き出した後、カリムが異様に俺の髪を見てくる

今日は普段の三つ編みからポニテに変えてみたんだが…似合わなかったか？

フロイドから貰ったあの石を少しだけ削った後に、綺麗に穴を開けそこに紐を通しヘアゴムにしていた

石は重い物ではなく軽くて、それでいてサイズも小さめだったからヘアゴムにすれば良いと思ったんだけど…

主「変か？」

カ「ん？全然変じゃないぞ！な、ジャミル！」

ジャ「ああ、とても似合ってる。だが、そのヘアゴムは見た事ないな」

俺はお前の物なら全て把握してある筈なのに…。と言う言葉をボソッとジャミルは声に出す

いや待て、カリムのは分かる。まだ分かるが、俺のを全て把握してるってのはどういう事だ？カリムも頷くんじゃない！

何が、そうだよなぁ〜、ナツメはこんなヘアゴム持ってなかった筈だもんなぁ。だよ！！何で知ってんだよ！？カリムよ、お前も共犯者なのか！？頼むから違うと言ってくれ！？

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