020. ページ21
・
「ただいま。」
SE「おかえり。」
「･･･なんでいるの？」
SE「ジュンミョニヒョンがここに居ろって言うから。」
「私の家を何だと思ってるわけ？」
仕事が終わって、全国チェーンの定食屋さんで一杯引っかけてきた。
SE「珍しいね、飲んできたの？」
「一杯だけね。」
SE「ヒョン、今日話したいことがあるって。」
「そう。なんだろうね？お風呂入ってもいいかな？
子供たち連れてくるなら、もう来るかな？」
SE「多分、連れてこないんじゃないかな。」
「なんで？」
･･･うそでしょ？
「また？」
SE「いや、今度は法的に取られちゃうかもしれないって。」
兄は元嫁と離婚していて、
裁判で双子の真剣は手に入れたものの
これまでに何度か連れ去られたことがある。
SE「前までは母さんが一緒に面倒見てたけど
今はヒョン一人だろ？それで、子供たちがかわいそうだとかなんとか、」
「それでもオッパはできるだけ早く帰ったり
園の行事に参加できるように休み調整したりして
難しいときは私とフニオッパで、」
SH「･･･ごめん、先に聞いちゃった？」
「オッパ、」
SH「他人に預けるくらいなら
母親が見るのが正当だって言われちゃってさ、
･･･ごめん。俺がちゃんと子供たちとの時間作れないせいで、」
他人って、
「オッパはそれでうんそうだねって言ったの？」
SE「そんなわけないだろ？何むきになってんだよ、」
「確かにうちはパパとママ離婚してるけど、
ジュンミョンと私たちはちゃんと血もつながってて、」
SH「そんなことわかってる。わかってるけど、
あいつは、なんでも自分のいいように言うから、」
頭に上った血が一気に足元まで下がる感覚がする。
お酒飲みすぎたかな。ビール一杯だけだったのに。
「お風呂明日の朝にしよう。もう寝る。
二人とも泊ってくなら勝手にお風呂とか使ってて。」
悪夢は連鎖する。
あの時もそうだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 501人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：玄兎
| 作成日時：2024年1月24日 14時
