【BTS】Spring Day ー短編ー (ページ7)

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その知らせを受けたのは半年前。

冬の始まりの日だった。

SJ「Aが、･･･またAの意識が戻らない。」

何度かは目を覚ましたから

まだ大丈夫だって

あともう少しだから待っててって

HS「グガ、すぐ帰ってこい。」

JK「なんでっすか、･･･ヒョン？」

HS「さっき、･･･Aがさっき、、ごめん、」

電話の向こうで言葉に詰まるホビヒョンは

鼻声で謝るばかりだった。

TH「待ってるって言ったじゃん、」

事故から12年。

俺らの成長を見届けるために

長く待ってくれた方かもしれない。

JK「ただいま。」

返事はないし、そこにはいない。

6月。俺にはまだ、寒い冬のようだった。

8月になっても

まだ、吹雪で止まった列車に

一人取り残されたよう、

懐かしい写真を見ては涙をこらえて

また新しい冬が来ても

春はまだ来てくれない。

JK「･･･会いたい。」

白く吐いた愛おしさは

目の前に舞う雪の花びらを溶かして風に消されるのに

JK「会いたい、･･･会いたい。」

消しても消しても、

積もる一方で無くならないのはどうしてだろうか。

JK「･･･。」

JM「そろそろ観客の入場時間だから戻るよ。」

JK「はい。」

JM「俺も、テヒョアもヒョンたちも一緒だよ。」

JK「何がですか。」

JM「ずっと、今日に取り残されてる。」

JK「っ、」

JM「一人じゃないから。ね？
･･･今頃、やっと病院の外に出られてはしゃいでるだろうからさ
多分、あの辺から見てるんじゃない？」

ジミニヒョンが指さすスタジアムのピンク色の空には

紫色の雲が一つだけ浮かぶ。

JK「やっぱりあいつがAだったか。」

その雲は公演中ずっと空に浮かんでいて

フィナーレの花火が上がった後にはもういなかった。

JK「アンコールまで全部見てけよばか。」

ようやく、冬に終わりの兆しが見えた気がする。

今日の空みたいな色の花が、満開に咲いたら迎えに行く。

だから、

次また来世で結ばれたら

俺の隣で唄って、俺の手を取って踊って

その両目に俺を映して。

雲や吐息のように消えてしまわないで。

俺が迎えに行くまで、そこで待ってて。