＊ ページ6
・
JS「へぇ？まぁ確かに、電車もバスもない方向って
向こう側しかないからね。」
昨日、ジョンハンがAさんと帰ったって
それだけ言い残して帰っていったスンチョルを見送った。
あいつがどうこうよりも
また昨日もここで待ってたのか、なんて心配する俺は
もうすでに彼女の深みにはまっているのかもしれない。
JS「昨日は雨の予報じゃなかったのに、」
WN「あぁ。もしかして、降水確率60％のあの人？」
JS「うん。昨日雨じゃないのに来てたみたい。」
WN「雨じゃない日も来てるでしょあの人。」
JS「ミンギュ君と会う時だけね」
彼女の来店チャンスを熟知している俺に
“キモ”と一言正論を突き刺すウォヌ。
WN「A、まだあの人のこと」
JS「もうすぐ別れるんじゃないかな。」
相手はもうすぐ地方に飛ばされるらしいし、
追いかけていったらもう救いようないよね。
WN「ヒョン、もう少し押してみたら？」
押してるつもりなんだけどね、
俺はきっとただ人の一人にしか過ぎない。
ミンハオのほうが親しいような気もするし、
それに、ジョンハンも気があるみたいだし？
WN「ミンギュに協力してもらおうか？」
JS「やめてよ。」
WN「ヒョン、」
JS「いいんだ。いつか、彼女が幸せに笑うのを、
このカウンターから見届けられたら」
ウォヌとそんな話をしてたら、店のドアがカランとベルを鳴らした。
WN「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。」
「あ、ウォヌだ。なんか久しぶりだね？。」
WN「お前来すぎなんだよ。」
「あれ、今日ジスさんは？」
WN「裏にいるよ。アイスアメリカーノでいい？」
「ごめん今日はこれ返しに来ただけなんだ。」
彼女の手にぶら下がっているのは
ジョンハンの傘だ。
「分かれ道で私に譲ってくれたの。
ここに預けておけば彼きっと来るでしょ？」
WN「預かっておくよ。」
「あと、スンチョルさんが出勤したときにでも
これ渡しておいてくれる？」
WN「わかった。あ、待って。ヒョン、A来てるよ。」
帰ろうとした彼女を待たせて俺を呼ぶウォヌ。
こういう時だけいい顔するよな。
JS「いらっしゃい。今日はもう退勤？」
「あ、実は今日はお休みで。
会社の近くにあるお店でスンチョルさんのとこの出産祝いを、」
そのついでに傘を預けに来たってわけか。
どおりで、フォーマルウェアではないんだ。
JS「そっか、気をつけて帰るんだよ。」
もっと気の利く会話できなかったのかよ俺。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 243人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玄兎(プロフ) - リリィさん» 嬉しいコメントありがとうございます。作者のリアル大人の事情で更新止まっちゃってますがそのうち続き書きますのでお待ちくださいませ♪ (10月8日 10時) (
レス) @page18 id: 3e814a21c2 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - 大人な事情とちょっとほろ苦い恋の味が綺麗に描かれていて好きでした。シュアもハニちゃんも好きな私からしたらとてもハッピーです。次回の作品も楽しみに待ってます！ (10月8日 3時) (レス) @page18 id: 4664616c0c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：玄兎
| 作成日時：2023年9月5日 11時
