Story.7 ページ9
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俺がところどころ言葉に迷ったり、つっかえたりしている間も、康二は黙って、ときどき軽く相槌を打ちながら話を最後まで聞いてくれた。その後、口にしたのは、
「……舘って、すごい大恋愛、してるんやな」
という言葉だった。
「大恋愛……そうかな」
俺の言葉に、康二は「そうやって！だって、一瞬惹かれた誰かを、大人になっても想い続けるなんて素敵やん！」と、またもや身振り手振りを交えて熱弁する。
「でも、本当にしょーくんがツインレイかどうかも分からないんだよ？」
「その人がツインレイかどうかなんて俺もわからんけど、でも、舘がその人のこと好きなんは本当やん！なら素敵やもん！」
康二は、そこまで考えてこの言葉を言ったわけじゃないかもしれないけれど。
それでも俺は、その言葉に少し胸が軽くなった気がした。
「……康二、ありがとう」
「んぇ？なんで？」
本気で驚いたような顔の康二が、「いや、力になれたならどういたしまして、やけど」と言う。それから、台拭きをバックヤードの元の位置に洗濯バサミで付け直した。
「今日は話聞いてもらっちゃってごめんね？そろそろ終わりにしよっか」
俺の言葉に、康二が「あ！」と声を上げる。
さっきの話のことで何かあったのかと思って振り向くと、康二が「明日、雑誌の撮影あるんよ。だから明日はバイト入れんわ！ごめんな？」と手を合わせる。
「明日か……んー、まあ大丈夫かな？明日は平日だし」
実は、このカフェは規模が小さいこともあって俺と康二の二人でなんとか切り盛りしている。康二はバイトだし、雑誌のカメラマンという本業もあるから、週に一度ほど仕事でバイトに来られない日もあるのだ。
「そっか！ほんなら安心やな！」
そう言って、ショルダーバッグを肩にかけた康二が「一足先に失礼します！」と店を出ていく。カランコロン、と軽いベルの音がして、ドアが閉まった。
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苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (1月17日 21時) (
レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
葵 涼翔(プロフ) - ℛさん» 嬉しい感想、ありがとうございます！現在続きを書き溜めしている途中ですので、ぜひ楽しみにしててもらえると幸いです！ (12月5日 12時) (レス) id: e32b23911b (このIDを非表示/違反報告)
ℛ - めちゃくちゃ好きです、続き待ってます！応援してます (12月4日 18時) (レス) @page30 id: c3fc1ccfa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 涼翔 | 作成日時：2023年10月27日 14時
