Story.16 ページ18
nb side.
「渡辺翔太さん、今日の撮影以上になります!」
その声がした途端、肩の力がふっと抜けて、自然と息をつく。向井さんが、「お疲れ様です!」と笑顔で言った。
「あ、さっきのお悩み相談のこと、なんですけど。話せる機会って、あったりします?」
気がついたら、口をついてそう言っていた。向井さんが目を見開く。
(もしかして、さっきのノリだった……?)
俺やらかしたかな、と冷や汗をかいていると、向井さんが嬉しそうに目を細める。「俺に相談してくれるん?渡辺さん、面白いんやね!」そう言ってから、「じゃあLINE交換しようや!」と言ってスマホを差し出してきた。流れで、向井さんと連絡先を交換する。
ちょっとホッとしたな、と思いつつ、トーク一覧に新たに追加された『向井康二』の文字を眺める。
元々俺は交友関係が狭いから、この業界で初めて追加した連絡先かも。
「好きなときに連絡してくれてええから!」
スタジオを出る瞬間、そんな声が俺の耳に鮮明に届いた。
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kj side.
「次はとうとう渡辺翔太と連絡先交換しちゃったで……?俺やばくない……?めめと翔太くんのファンに刺されちゃうくない?」
なぜだか襲ってくる猛烈な罪悪感に頭を抱えつつ、俺はトーク一覧をスクロールして、それからまた舘に連絡する。
『舘……俺、渡辺翔太にナンパされたかもしれん……』
……とうとう既読無視やん。
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苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (1月17日 21時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
葵 涼翔(プロフ) - ℛさん» 嬉しい感想、ありがとうございます!現在続きを書き溜めしている途中ですので、ぜひ楽しみにしててもらえると幸いです! (12月5日 12時) (レス) id: e32b23911b (このIDを非表示/違反報告)
ℛ - めちゃくちゃ好きです、続き待ってます!応援してます (12月4日 18時) (レス) @page30 id: c3fc1ccfa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 涼翔 | 作成日時:2023年10月27日 14時