Story.12 ページ14
kj side.
「ふぅぅぅぅ……このお店でええんよな？」
現在の時刻、午後20時10分。
仕事が終わったあと、スタジオから徒歩５分くらいの俺の家に向かって秒で着替え、タクシーを使ってこのお店までたどり着いた。
蓮くんいわく、個室席にいるというから、店員さんに聞いてみたらどこにいるかわかるだろう。
お店のドアを開けると、カラッとした揚げ物とかすかなアルコールの匂いが鼻に届いた。いらっしゃいませーと、威勢のいい店員さんの声が聞こえてくる。どうやら、ここは居酒屋に近い飲食店みたいだ。
「すみません、目黒蓮さんの予約してる個室ってどこですか？」
レジカウンターの店員さんに聞くと、「こちらです」と、奥の方の個室に案内される。
俺はカメラマンやから特に何もないけど、やっぱり有名俳優さんともなるとこんな配慮も必要なんやな。
そっと個室のドアを開けると、すでにテーブルには二つのビールジョッキと茹でた枝豆が置いてあり、そこで蓮くんが優しく手を振ってきた。
「ごめんな、ちょっと遅れてもうた？」
そう尋ねると、蓮くんが「いや、全然。ごめん、ビール勝手に頼んじゃって」と言って、自分の向かいの席を指さした。「そこ、座って」
「いや、俺もちょうどビール頼もうって思ってたとこやし！ありがとうな？」
「そっか？なら良かった」
……やばくない？こんなイケメンさんに謝られたで？っていうか優しすぎん？え？え？
そんなことを思っていると、蓮くんが「はい、これ」と言ってメニューを差し出されてきた。筆ペンっぽい手書きで書かれたメニュー表には、いくつかのお酒と料理が書かれている。
「んー、じゃあ俺は唐揚げと大学芋頼むわ！蓮くんは？」
そう聞くと、蓮くんは「じゃあ俺も唐揚げ」と言い、店員さんを呼ぶベルを鳴らす。
いつも蓮くんはイケメンさんやけど、近くで見ると柔らかさや優しさも増して、より一層イケメンさんに見えた。
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苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (1月17日 21時) (
レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
葵 涼翔(プロフ) - ℛさん» 嬉しい感想、ありがとうございます！現在続きを書き溜めしている途中ですので、ぜひ楽しみにしててもらえると幸いです！ (12月5日 12時) (レス) id: e32b23911b (このIDを非表示/違反報告)
ℛ - めちゃくちゃ好きです、続き待ってます！応援してます (12月4日 18時) (レス) @page30 id: c3fc1ccfa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 涼翔 | 作成日時：2023年10月27日 14時
