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「それにしても、めちゃくちゃいるな」
「これって何チームくらいいるの？」
「えぇっとねぇ......」
男の子たちが話をしている横で、不意に彼女と目が合った。
彼女と私は、お互いに無言で、そして笑顔で会釈し合った。
何か言えばいいのかな......でも、私は松倉のただの同級生だし、何て自己紹介すればいいかわからない。
彼女の顔は、慣れない私たちの輪の中に入らされて緊張しているのか、ほんの少し強張っていた。
だけど、そんな強張った顔をしていても、十分に綺麗な人。
今になって気づいたけれど、何度か会っているのに、ちゃんと見たのはこれが初めてかもしれない。
「......ちょっと、クラ」
彼女にかける言葉を迷っていると、所在なさげにしている私たちに気づいたのか、海人くんが言った。
「お友達のこと置いてきぼりにしないでよ」
「あ、ごめん。せっかく来てもらったのにね」
彼女は松倉を見て、「ううん」と優しく微笑んだ。
「応援はひとりでも多いほうがいいと思って、一緒に来てもらったんだよ。ね？」
「うん」
「そっか！あの、おはようございます！」
元太くんが突然しゃきっと背筋を伸ばして、彼女に言った。
「今日は来てくださってありがとうございます！」
「あ、いえ......今日はとっても大事な試合って聞いて、私もちょっと緊張してます」
「すんません、俺なんかのためにわざわざ......」
「そうだよ、おまえのために来てくれたんだからな」
松倉が口を挟んできて、彼女はほっとしたようだった。
松倉のこと、すごく好きなんだろうな。
なんとなくわかっていたつもりだったけど、目の前で見せられたその笑顔が、何より物語っている。
「おーい、松田ー！」
「......あ、やべ」
チームメイトらしき人が、離れたところからこっちに向かって声を張り上げた。
元太くんははっとして、「そろそろ行くわ！」と、キリッと眉を上げる。
「絶対点取れよ、まじで」
「勿論！まあ見ててよ。俺やってやるわ」
「元太！頑張れ！」
「がんばー！」
みんなでわぁっと盛り上がって、元太くんはチームの元に戻って行った。
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えみゅ(プロフ) - ターンカッピさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです☆これからも引き続きよろしくお願いします。 (2023年2月22日 12時) (
レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ターンカッピ(プロフ) - つい最近読み始めて最新話まで一気読みしたのですが、えみゅさんの文章の書き方が読みやすくて好きです(*´∀｀*) (2023年2月22日 2時) (レス) @page31 id: 9f8ba39594 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えみゅ | 作成日時：2023年2月7日 22時
