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「家に誘ったのはそういうことじゃなくて、......今あんまり外で会いにくいっていうか......」
「......」
「俺さ。Aちゃんのことかわいいなって思うし、一緒にいたら落ち着くし、別れた後はいつもまた会いたいなって思うんだよね」
「......」
「だから......それじゃダメ？」
どうして、私に聞くの？
「他にそういう子もいないし、俺から連絡して会ったりするのって、本当、Aちゃんだけなんだけど......それじゃダメなのかな」
ダメって言えば、何か変わるの？
海人くんはどうしたいの？
本当は、そう聞きたいけれど......
「......わかんない......」
本当にわからないのと、せめてもの抵抗のつもりだった。
不貞腐れたような表情を作って言うと、海人くんはいつものように優しく微笑んだ。
「だよね。俺もわかんない」
「もうやめよう、この話」と言って。
「......あ、ゲームする？俺、今ハマってるのがあって」
「うん......する」
「本当？やったー」
楽しそうな海人くんに、笑って答えた。
余計なことを考えると泣いてしまいそうだったから、もう、思考停止することにした。
このまま変な感じになりたくない。
ほら。好きなゲームの話を始めたら、すぐにいつもの顔に戻ったし。
海人くんとは、できるだけ笑っていたい。
でないと、松倉が必死に身を引いてくれたことが、全部無駄になる。
松倉がどんな思いで私に「バイバイ」と言ったのか。
どんな思いで私から離れていったのか。
その思いを、私はずっと大切にしたいから.....。
.......今頃どうしてるのかな。
もう何日も顔を見ていない。
「このゲームなんだけど、知ってる？」
「知らない。おしえて！」
「よっしゃ。じゃあ、まずはね......」
つき合うとか、つき合わないとか。
今日、そういう話をするつもりなんかなかった。
これまでに好きと言われたわけでもないし、言ったわけでもない。
だけど、海人くんの今の気持ちを、知ってしまった。
私とのことを、ちゃんとした形にする気はなさそうだ。
私が嫌がればその手を止めてくれるほどには思っているし、それなりに興味は持っているけれど、その程度。
特別な"彼女"にするつもりはない。
きっと......そういうことなんだ。
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えみゅ(プロフ) - ターンカッピさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです☆これからも引き続きよろしくお願いします。 (2023年2月22日 12時) (
レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ターンカッピ(プロフ) - つい最近読み始めて最新話まで一気読みしたのですが、えみゅさんの文章の書き方が読みやすくて好きです(*´∀｀*) (2023年2月22日 2時) (レス) @page31 id: 9f8ba39594 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えみゅ | 作成日時：2023年2月7日 22時
