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( ﾏﾂｸﾗ
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「じゃあ、さっきの件、後で連絡するね」
「オッケー。待ってるわ」
「うん。じゃあ、お先に」
「気をつけて帰んなね」
スタッフルームへと消えて行く彼女を見送ったところで、視線に気づいた。
振り返ると、グラスに汚れが残っていないかチェックしていたはずのしめさんと、目が合った。
「......そーゆーこと？」
「何が、ですか？」
「ふーん。そーゆーことなんだ」
彼女との仲を怪しんでいるのだということは、すぐにわかった。
怪しまれるようなことをしている自覚もあったから、敢えて反論はしないでおいた。
別に変なことをしているわけではないけれど、何もないわけでもない。
遊園地に行って以来、彼女とは連絡をとることが増えたし、バイトの後に軽く飲んで帰ることもある。
「新しい恋、ってやつ？」
「......そんなんじゃないっす」
「まあいいんじゃないの？若いんだし」
うん。と、ひとり頷くしめさん。
若いんだし、って。
俺らと２個しか違わないじゃんよ。
「本当にそんなんじゃないんで」
「後で連絡するとか言ってたじゃん」
「それは.......まあ、そうだけど」
予定を合わせるための連絡を取り合っているからといって、それが新しい恋と言えるのかどうか。
告白の返事はまだ、保留のままだし。
「今日はまっすぐ帰るの？」
しめさんがグラスをワインホルダーにかけながら言う。
「まつく、今日俺ら上がり一緒だよね？」
「はい」
「うち来て飲まない？」
「えっ......」
思いがけない誘いに戸惑って、すぐには返事ができなかった。
しめさんにそう言ってもらえるのは嬉しい。
嬉しいけど、しめさんの家ということは、Aの家でもあるわけで。
「え、と......」
「あ、Aなら大丈夫だよ」
そんな俺の思いは、しめさんにはお見通しらしい。
「今日実家に帰ってるから」
「あ、え、そうなんすか」
「Aと仲いい親戚の子が来てて。たぶん泊まってくるんじゃない？」
「それなら......ちょっとだけお邪魔しようかな」
「うん。そーしよー」
仕事を終えた後、閑也さんも合流して、３人でしめさん兼Aの家に向かった。
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えみゅ(プロフ) - ターンカッピさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです☆これからも引き続きよろしくお願いします。 (2023年2月22日 12時) (
レス) id: 811416b436 (このIDを非表示/違反報告)
ターンカッピ(プロフ) - つい最近読み始めて最新話まで一気読みしたのですが、えみゅさんの文章の書き方が読みやすくて好きです(*´∀｀*) (2023年2月22日 2時) (レス) @page31 id: 9f8ba39594 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えみゅ | 作成日時：2023年2月7日 22時
