- p l a n e t - #2 (ページ17)

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「ならええわ。とにかく、丸に言えへんようなことはせんとけよ」

「...ん」

「信じてるからな、おまえのこと」

「はーい...」

横山くんが立ち去ってからも、大倉の表情は晴れなかった。

今の話で、俺にもなんとなく理解ができた。

大倉とAちゃんがまだ会っているということ。

それを当然、丸は知らないだろうということ。

それから、大倉が人知れず何かを抱えているようだ、ということも。

「大倉...」

「ごめん安。変な話聞かせてもうたな」

「今のって...Aちゃんのことやろ...？」

無言でチラリと俺を見る。

返事はないけれど、それをイエスと捉えていいのだと思う。

「Aちゃんとまだ会うてるん？」

「会うてるっていうか...」

「Aちゃん、怪我したん？」

「事故ってん。怪我はまあ、たいしたことなかったんやけど。丸と飲んでるときに病院から電話かかってきて、それで」

「え、丸と飲んだん？ふたりで？」

「...そう」

驚いた。

丸がAちゃんとつき合い出して以来、大倉と丸のふたりが、わだかまりなんてない風を装って、裏では微妙な距離感を保っていることを知っているから。

「丸が誘ってきてん」

「そうなんや...」

「でも行かんかったらよかったわ」

自分の行動を悔いているようにそう言って、大倉は目を伏せた。

「...丸見てると、あいつのことばっか考えてまうねん...」

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