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「せーのっ。ハッピーホワイトデー！」
元太の意味不明な掛け声とともに始まった、金曜日の夜。
いつものメンバーにAが加わって、五つのグラスが重なり合った。
「すいません、急に誘っちゃって」
「こちらこそ。わざわざありがとう」
「いえいえ。ちゃんとお礼できてよかったっす！」
元太と話す穏やかな横顔は、会社で見るような、清楚で綺麗なお姉さん。
脚の長いワイングラスも、細い指先によく似合っている。
そんな他所行きのAの顔を、気づかれないように細心の注意を払いながら眺めては、さっきからモヤモヤしたものを胸に飼っている俺。
どんな顔してここにいればいいのか、全然わからないでいる。
「でも元太、他にももらってたんじゃなかった？」
ニコニコと言う海斗に、元太は「まあ」と曖昧に返す。
「全部お返しするの大変だね？」
「そーなんすよねー」
「ちなみにいくつくらい？」
「そんなだって。ギリ両手で数えられるくらいだもん」
「えっ？二桁？すごいじゃん」
「そりゃ大変だわ」
元太が入社して数年。
毎年のようにこんな会話をしてる気がする。
俺らがわーわー言っているのを、Aは、「そうなんだ」と微笑みながら聞いていた。
こうやって飲みながらなんでもない話をするような関係でいたかった気もするけど、もう、きっと無理だよな。
「そんなわけで、今日は俺らの奢りなんで、じゃんじゃん頼んじゃってくださいね、Aさん」
「ありがとう。でも、松倉くんには渡してないよね......」
「俺のことは気にしないで。楽しければそれでいいからさ」
「ごめんね。また来年、でもいい？」
「うん！楽しみにしてる」
元太やクラと笑い合っている横顔に、ほんのちょっと切ない気持ちになる。
来年の今頃、Aはまだうちの会社にいてくれてるのかな。
派遣の契約ってどうなってるのかよくわからないけど、まだこの会社にいたいと申し出れば、いさせてもらえるのだろうか。
Aがそう思っているのどうかは、わからないけれど。
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えみゅ(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます⭐️私もこのメンバーが好きで...またいつか書きたいなぁと思っちゃいました。虎といるときとはちょっと違ううみくん、かわいいですよね(^^) (4月30日 9時) (
レス) id: bb58f65b86 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れ様でした！HGLのとくに好きな仲間たちだったので嬉しかったです☺️うみくんの後輩力は素晴らしいですよね！可愛がられる素質があるというか！そんな可愛らしさもお話にぴったりでした✨ありがとうございました！ (4月29日 10時) (レス) @page43 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えみゅ | 作成日時：2024年3月7日 22時
