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仕事終わりの深澤くんと落ち合って向かったのは、いつもの場所。

つい最近会ったばかりの玉森くんは、相変わらずただ「いらっしゃい」と受け入れてくれるばかりで、余計なことは何も言ってはこなかった。

たぶん、黙ってくれているだけで、本当はいろいろと気づいてるんだろうけど。




「海人、ビールでいい?」

「あ、はい」

「奢るわ」




「ビールふたつ」とソファー席から声を上げる深澤くんに、カウンターの奥で「おっ」という顔をする玉森くん。

先輩らしい振る舞いを照れ臭く思ったのか、「仕事の打ち上げなんだよ」と微妙にズレた言い訳をして、ハハッと小さく笑う深澤くんは、いつも優しい。



この人のことを疎ましく思わずに済みそうで、良かった。

俺の勝手な、幼稚な嫉妬で、この人のことを悪者にしなくて本当に良かった。

敵わないと思う気持ちは変わらないけれど、それで子供みたいに拗ねて拗らせるのは、もう終わり。

今夜は、ちゃんと、話をしよう。




「そいじゃ、おつかれー」

「お疲れ様でっす!」




考えてみたら、もともと友達だった人と同じ仕事をすることになるなんて、そうないこと。

俺や深澤くんだけでなく、ここで会う仲間たちは、苦労話はあまり話さない。

ましてや、楽しい時間を共有するために繋がっている間柄。

仕事のことで深い話をするのも、これで最後かな.......なんて思っていると、感慨深げな表情で深澤くんが言った。




「これで海人の会社に行くこともなくなるんだなー」

「あ、俺も今似たようなこと思ってました」

「寂しくなる、っていうとなんか変だけどさ」

「ですね......でも、近くに来たときは寄ってってくださいよ」

「だねー。Aちゃんが頑張ってる姿もまた見たいしね」




なんてことないような顔をして深澤くんは言った。

俺はというと、少しは心構えをしていたつもりだけど、Aの名前を出されると、いまだにドキッとしてしまう。

心の中を見透かされているような気さえしてきて、つい、見えないバリアを張ってしまいたくなる。

でも、今日はそういう日じゃないから。








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設定タグ:travisjapan , 中村海人 , 宮近海斗   
作品ジャンル:恋愛
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えみゅ(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます⭐️私もこのメンバーが好きで...またいつか書きたいなぁと思っちゃいました。虎といるときとはちょっと違ううみくん、かわいいですよね(^^) (4月30日 9時) (レス) id: bb58f65b86 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れ様でした!HGLのとくに好きな仲間たちだったので嬉しかったです☺️うみくんの後輩力は素晴らしいですよね!可愛がられる素質があるというか!そんな可愛らしさもお話にぴったりでした✨ありがとうございました! (4月29日 10時) (レス) @page43 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えみゅ | 作成日時:2024年3月7日 22時

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