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会計を済ませ店の外に出ると、世界はすっかり紺色に変わっていて、順調に一日の終わりへと向かっていた。
「今日は本当にありがとう」
「楽しかったっすねー」
「うん。また行こうね」
「はい！是非是非！」
クラと元太は明日休日出勤があるらしく、すんなりここでお開きということになった。
最終電車に間に合いそうだというふたりは駅へと急ぎ、残された俺と海斗、それとAは、「どうしようか」なんて言いながら車道を眺める。
真っ暗な道を、テイルランプの列が規則正しく流れていく様を見ていると、なんとなく爽快な気持ちになった。
今夜はさすがに酔えなくて、時間が経つごとに頭はどんどん冷静になっていった。
「俺らも帰ろっか」
海斗が言う。
Aが隣で「そうだね」と頷いた。
「海人はタクシー？」
「だね......あ、ちょうど一台来た」
「本当だ」
海斗が車道ギリギリまで身を乗り出し、さっと右手を挙げ、タクシーを止めた。
後部座席のドアが開き、俺らはお互いに顔を見合わせる。
「先、乗っていいよ」
海斗の大きな目が俺を見上げた。
先に乗るのは当然Aだと思っていた俺は、一瞬理解ができずに、「え？」と海斗を見返した。
「海人が先に乗って」
「でも......」
「Aちゃんは俺が送ってくね」
有無を言わせない笑顔だった。
それで俺は、海斗が言いたいことをようやく理解した。
(.....なるほどね)
いつか、似たようなことがあったよな。
そのときは立場が逆だった。
俺が強引にAと一緒にタクシーに乗って、それでそのまま、Aの家で......。
Aは黙ってそこにいるだけだった。
暗くて、その表情が見えない。
否定も肯定もせず、ただ静かに、俺と海斗のやりとりを見守っていた。
「わかった。じゃあ.....乗るね」
「うん。また来週」
「気をつけて」という声を背に、タクシーに乗り込んだ。
聞こえたのは海斗の声だけで、Aのものは、俺の耳には届かなかった。
せめて、何か言ってほしかったな。
ドアが閉まり、ひとりになった途端、寂しさが胸に押し寄せた。
でも、その「何か」が何かはわからない。
引き止めてほしかったのだとしたら、それはきっと、俺の単なる気の迷いだ。
だから......やっぱりこれでよかったんだ。
これで本当に「さよなら」だ。
後部座席のシートにもたれながら、そう心の中で呟いた。
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えみゅ(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます⭐️私もこのメンバーが好きで...またいつか書きたいなぁと思っちゃいました。虎といるときとはちょっと違ううみくん、かわいいですよね(^^) (4月30日 9時) (
レス) id: bb58f65b86 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れ様でした！HGLのとくに好きな仲間たちだったので嬉しかったです☺️うみくんの後輩力は素晴らしいですよね！可愛がられる素質があるというか！そんな可愛らしさもお話にぴったりでした✨ありがとうございました！ (4月29日 10時) (レス) @page43 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えみゅ | 作成日時：2024年3月7日 22時
