c・a・n・d・y・k・i・s・s / k.n ページ22
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ぱちぱち、弾けるような刺激的な味。
それとも、柔らかくとろける甘ったるい味？
君の好きなのはどんなキスなの。
ねぇ、俺におしえて。他の誰かじゃなくて、この俺だけに。
「......え。ホントにやめよ？」
Aは強張った顔で俺を見つめて、怯えた小鳥のような小さな声で言った。
「なんで？」
「なんでって......」
「いーじゃん。しようよ」
「しないって。......ちょっと、近いってば！」
壁際に追い詰められて座り込み、なす術もなく頭を振る。
俺を押しのけようとする手のひらを掴んで、指と指を絡めた。
涙目で睨みつけてくるその目が、妙に色っぽくて。
ますますそそられちゃって、今すぐに欲しくてたまらなくなる。
「やだ......ねぇ海人、」
「やだじゃない」
「ホントに無理。お願い、やめて」
「やーだ。やめないよ」
「もうっ、......海人なんかキライ。大キライ」
そう言いながら、俺の指をぎゅっと握る。
言葉も表情も態度も、全部バラバラなのは、俺を誘うための罠じゃないよね？
「キライ？ホントに？」
「......これからキライになる」
「あは。じゃあまだ好きってこと？」
「好きじゃない、やっぱりキライ！」
やめてよ、そんな見え透いた嘘。
俺のことが好きって顔に書いてあるのに。
「好きだよ、A」
「.......私は好きじゃない」
「それでも俺は好き」
「そんなの信じない」
「いーよ。信じなくても」
わざと唇を避け、熱くなった頬にキスをした。
Aはびくんと肩をすくめ、悲鳴にも似た声を漏らす。
「ねぇ。どんなキスが好きなの？」
「......」
「おしえてよ。Aの欲しいのはどんな味？」
恐れと期待で潤んだ瞳に、俺が映った。
まっすぐに近づいて行って、もう逃がさない。
「Aの欲しいものをあげる。だから試してみない？俺の......」
早く味わってみて、my lip。
バカみたいに甘いあのキャンディみたいに、きっとヤミツキにさせてみせるから。
fin.
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new singleのteaserを観てそっこーで書きました！
歌詞とか何もわかっていないので勝手なイメージです。。
(そしてこの内容ならこの人かなって)
フルで聴けるようになるのが楽しみですね(^^)
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作者名：えみゅ | 作成日時：2023年3月25日 22時
