#13 ページ13
ミヤオサムからの返信は、送ってからしばらくした後にあった。
変に思われたらどうしよう。
慣れないことを書いたわたしは、返ってくるまでの時間、緊張で悶々としていた。
・
ピロン、と軽快な音が鳴る。
わたしはすぐにスマホを手に取り、LIMEの画面を開いた。ミヤオサムだった。
恐いもの見たさ(ちょっと違う)に、そろそろと彼の文面を目に入れる。
「! おぉっ、えっ、おぉっ......」
治それは良かったわ
たった一行。
けれどその一行が、どうしようもなく嬉しかった。
わたし生まれて初めて "愛想の良い返信" 出来たんと違うか!
まなにも岡村にも、これは自慢できる。
「ただいまー......って、Aどーしたんや」
丁度まなが帰ってきた。
ぎょっとした様子のまなにスマホの画面を見せようする。
だが、緊張で固まっていた腕がすっと動いてくれなかった。
照れと喜びで身体が熱い。
興奮で頭がガンガンとする。
「......ああっ、A熱あんで! ちょ、待っとき。お母さん呼んでくるから」
まなの慌てた声が遠ざかっていくのを、わたしはぼんやりとした意識で感じとる。
どうやら疲労とミヤオサムのせいでハイテンションだった脳は、自分の具合が悪いことに気づかなかったらしい。
まなもあほやけど、わたしも大概やな。
重い頭をスマホの画面に向ける。
右に表示された吹き出しと、どこか不器用に見える文字。
体の調子は悪くても、わたしが頑張ったことは変わらない。
自分にできる精一杯の、愛想。
わたしは自分のメッセージを読んで、「はは」と笑った。
・
A話聞いてくれて嬉しかったです。ありがとう
1016人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しお(プロフ) - 信者ですさん» ご意見有難うございます。読みにくさは私自身常々感じてきたことなので、己の文章や貴重なご意見に関して身の引き締まる思いです。しかし◯◯サイドという表現を敢えて避けた結果がこの構成なので、他の方法での改善を試みようと思います。ご意見有難うございました。 (2019年8月8日 18時) (レス) id: 9e83b126f2 (このIDを非表示/違反報告)
信者です - 誰のセリフ、とか、誰サイドか、とか書いたらもっと読みやすいと思います! (2019年8月7日 13時) (レス) id: ae560f4fe9 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - しおさん» なるほど!ありがとうございます! (2018年5月19日 0時) (レス) id: 9a8890df5f (このIDを非表示/違反報告)
しお - 天音さん» 確認のお返事、わざわざありがとうございます。更新もできるだけ進めていきたいです......質問の件ですが、フォントではなくて文字間隔を空けてます。『div#desc,#u_result{ letter-spacing:1px }』をカスタムに入力すればできると思います (2018年5月16日 15時) (レス) id: ea11491d2e (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - もう一つ質問なのですが、この小説に使われている文字フォントがとても素敵で、私も使って見たいのですが、幾分占いツクール初心者なのでどうやって変えているのかわかりません。もしよろしければやり方を教えていただけないでしょうか?長くなって申し訳ありません。 (2018年5月16日 5時) (レス) id: 9a8890df5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しお | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=harushiomb37
作成日時:2018年3月31日 18時