宮ンズの幼馴染＃2 (ページ32)

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淡色 ② ページ32

目に留まるようになった、双子と彼女。

廊下で
休み時間で
帰り道で

楽しそうやな、てその後姿をみて思っとった。

「喧嘩した」

「なんで？」

「知らん。なんで怒ってんのかも分からん」

「いらんこと言うたんちゃうの」

「他人にとってのいらんことって何なん？俺分からんもん」

「聞けばええやん」

「めんど」

相談、されても私やって分からんからありきたりなことしか言えへん。

「誕生日ってなんかするもん？」

「さあ。中学生なんかお金持ってないんやし、一緒におるとか？」

「ほーん」

「手紙とかあげたら」

「考えてみる」

好きな人
恋人がおるって、楽しいことなんかなあ

「手つないだ」

「よかったやん」

「俺ハグした」

「へえ」

「むっちゃちっさかった」

「なんで報告してくんの？」

聞きたいわけちゃうのに。

一人で帰るんはだいぶ慣れた。
寂しさには、なんとなく慣れへんかった。

「Aちゃんのこと好きやねん」

付き合ってくれへん？て、言われて
思い出すのは双子のことで

きっと恋人がおるっていうのは楽しいことなんやろうな、って思ったから

「…うん」

その日、私に「彼氏」ができた。