Twilight (ページ28)

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ユノの過去② ページ28

ー十数年前ー

YH｢えっ…引っ越しするの？？｣

｢ごめんな。ユノ…お母さんの仕事が忙しくて…｣

YH｢学校は？みんなとお別れしなくちゃいけない？？｣

｢…そうだな。ごめんな…｣

YH｢そっか…｣

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- 父 side -

｢…病気の事、ずっとユノに言わないつもりか？｣

｢ユノに心配かけさせたくないもの…｣

｢今から入院だってしなきゃいけないし、
誤魔化せないだろ？｣

｢いずれ言うから。でも今じゃない…私は大丈夫だから。｣

あの時、無理やりにでも…ユノに伝えるべきだった。

2択しか無い選択を誤った結果

ユノから記憶を奪ってしまった

お母さんの病気が見つかったのは、

ユノが小学生の頃。

ユノは手がかからないぐらいの良い子で

僕達、親に怒られる事もほとんど無かったけど

そんなユノが珍しくお母さんに怒られた。

2人だけで海に入り、いつもより帰りが遅くなった

ユノとAをお互いの親が叱りつけると

ユノは、号泣しているAの隣で

YH｢ごめんなさい。ぼくがAに海に入ろうっていったの｣

そう言っていた。

首をずっと横に振りながら泣くAに

YH｢だいじょうぶだよ｣

心配そうにそう言って泣き止ませていた。

そんな出来事のすぐ後に、お母さんの病気が分かった

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｢余命宣告をされた訳でもない、治療法が無い訳でも無い。
ただ、治療は早い方が良いだろうと言われたから
病院に近い隣の街に引っ越したんだ。｣

引っ越しする日、

YH｢Aに言わなきゃ…｣

ユノは君の事を心配していた。

でも、小さいながらに君の事を尊重して
色々考えていたのだろう

YH｢ぼくがいなくなったら、さびしいかな…
泣いちゃうかな…｣

YH｢お父さん、ぼくAに会ったら
行きたくなくなっちゃうから…次会うまで
がまんする…｣

この街を出る時、ユノは車の窓からずっと

景色を見ていた。

YH｢ここ、Aとあそんだんだよ。たのしかったなあ｣

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｢君との思い出は、ユノにとって宝物だった。
大事にしてたんだよ｣

その後、治療の為にお母さんは入院する事に。

｢お母さん、お仕事でお泊まりしてくるから
ユノはお父さんの言う事ちゃんと聞いていい子にしててね？｣

YH｢うん！早く帰って来てね｣

それがユノとお母さんの最後の会話となってしまった。