【実.況.者】たんぺん。【短.編】

17.s.e.p/i.a (朝) ページ17

部屋にピアノの音色が響き、目を覚ます。

体を起こした私に気がついたのか、セピアさんは弾いてる手をやめ、椅子から立ち上がる。

｢A、おはよう。ピアノ弾いちゃってごめんね。｣
わざわざ私の前まで来てそう言う。

｢おはよ。私こそ朝ごはん作るのに遅くてごめんね。｣

｢ううん、大丈夫。休みの日だしね。｣
セピアさんは頭を撫で、眼鏡を外し、ソファに腰掛ける。




顔を洗ったり、歯を磨いたりして、リビングに戻る。

｢セピアさん、今から朝食作るから〜...｣

｢わかった！じゃあそれまで俺は洗濯でもしようかな。｣
眼鏡をかけ、ソファから立ち上がり洗面所に向かう

すれ違いざまに｢ありがと。｣と言えば｢お易い御用だよ。｣と微笑まれる。






｢セピアさん、朝ごはんできたよ。｣

テーブルに朝食を並べながら言うと、セピアさんは待ってました！と言わんばかりにテーブルに来て、椅子に腰掛ける。


｢いただきます｣


2人でごく普通な、でも幸せで心地好い朝を過ごす。


｢今日は洗濯日和だね〜。｣

｢A、お嫁さんみたい。｣ と言われ、恥ずかしくなる。

｢そうしたらセピアさんは旦那さんだね！｣と負けじと言う。


いつか、セピアさんが旦那さんになる日は来るのだろうか。



｢ねえ、A。｣


｢なあに？｣





｢俺はいつでもAの旦那さんになれるからね。｣



→
料理対決part1見ました。料理できないセピアさんに更に惹かれていく...。

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