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面と向かって話す準備ができていないのに、俺ん家の階段は短いからすぐに俺の部屋に着いてしまって。
「ど、どうぞ」
「お邪魔します」
二人で床に座ったのはいいけど、何から話したら良いのか分からなくてAと目が合わせられない。
「雅紀が急に帰ってから仕事してたんだけど、」
ぽつりと話し出したのはAで。
逸らしていた顔をAの方に向けると……Aの顔がいつもよりも固い。
ああ、緊張してるのはAも一緒か。
それがわかった瞬間に俺の呼吸はちょっとだけ楽になる。
「風間さんから電話で雅紀が悩んでるっぽいって聞いてから…仕事が手につかなくて」
「それで店に…？」
「うん。いくら雅紀の携帯にかけても繋がらないし」
迷惑だったよね、と小さな声で言ったAの手が少し震えていて。
Aが人一倍考えすぎる性格だってのはよく知ってる。
多分だけど俺が急に帰ったこととか、悩んでるっていうのを聞いてまた色々考えちゃったんじゃないかな。
俺がグダグダ考えてる間にAは不安になって、風間には目一杯迷惑かけて。
ホント、ダメだなぁ俺。
”着けてたぞ？指輪”
うなだれた頭に風間の言葉がよみがえる。
きちんと聞けば話してくれるかな？
「ねぇA、俺の話聞いてくれる？」
そっと握ったAの手はびっくりするぐらい冷たくて。
指を絡めて、ちょっとでも俺の体温が移れば良いのにって願う。
「俺ね…Aが指輪してたって風間から聞いたんだ。それでなんか色々考えちゃって……」
「指輪？何それ……あ、」
険しい顔をしていたAが、何か思いついたみたいな声を上げて黙る。
「ごめんなさい…それ、自分で買ったやつだと思う」
自分で買った…？
よく話が飲み込めない俺を見て、Aは気まずそうな顔をしながら口を開いた。
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とも(プロフ) - おはようぉございます。正に嬉しくて号泣です。お互いの気持ちが繋がった。素敵なお話をありがとうございました。 (2020年12月12日 7時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 柚さん» コメントありがとうございます！今回の更新でその気になった箇所をきちんと回収できていると思うので…楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2020年12月7日 23時) (レス) id: 217cb95def (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています^ ^なんで息を呑んだのか気になりますねぇ(^-^)♪ (2020年11月24日 8時) (レス) id: c036a1a7fd (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 橘花さん» 前のシリーズから！長く読んでくださってありがとうございます(*^^*)自信満々の翔さん格好良いですよね…あと二人も頑張ります！！ (2018年6月26日 11時) (レス) id: 00c99a5500 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - まいさん» 強気×強気、良いですよね。まだまだ書き足りない事もあるので続編も考えてはいます(^-^)残りの二人も頑張りますね！ (2018年6月26日 10時) (レス) id: 00c99a5500 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2017年3月15日 20時
