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結局カズさんから連絡が来たのは日付が変わった後で。
メアドと電話番号が書かれているだけの素っ気無いそれを見て目が潤む。
どうしていつもこうなんだろう。
可愛げのある態度なんて取れないし、むしろキツく当たってしまう。
この片想いが実る未来なんて全く想像がつかない。
むしろカズさんの結婚式に呼ばれる未来の方が現実味があるわ。
私の知らない女性と並んで幸せそうに笑うカズさん。
それを想像した瞬間に我慢が限界を迎えて。
ポタリ、ポタリと滴った雫が携帯の画面を濡らした。
それを拭った拍子にドジな私は電話番号をタップしてしまって。
「え？あ、ちょっ！」
焦って慌てて取り消そうと思っても間に合わない。
『ぁい？大野ですけど、どちらさん？』
聞いたことのあるどこか抜けたような声が耳に届いた。
『もしもーし？だれ？』
やばい、何か言わなきゃ。
「あのっ！篠田です！！」
『篠田……？』
あ、これ名前覚えられてないやつじゃない？
「篠田Aです…カズさんの後輩の」
『ああ！Aちゃんかぁ！』
下の名前とカズさんの名前まで出すと、ようやく思い出したような声を出す大野さんがおかしくて。
くすくすと笑いながら文句を言ってみる。
「一昨日会ったばかりなのに、もう忘れちゃったんですか？」
『ええ？そんなことぉ……んん？Aちゃん泣いてる？』
ちょっと鼻声だよ、と何の前触れもなく聞かれて。
驚きが伝わった手から携帯が滑り落ちる。
『…Aちゃん、どした？』
ゴツン、と鈍い音を響かせた携帯を拾い上げると同時に、また涙がこぼれ落ちた。
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紫苑(プロフ) - yukidarumakunさん» あとがきにも追記しましたが、この二人のその後を短編で書き始めました。ぜひ覗いてみてくださいね。 (2020年6月7日 16時) (
レス) id: 217cb95def (このIDを非表示/違反報告)
yukidarumakun(プロフ) - ものすごく楽しみです！またこの2人に会えるのを楽しみに日々の生活頑張ります。こんな時期ですので御無理のないよう創作して下さいね。 (2020年6月6日 19時) (レス) id: b586aa50e6 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - yukidarumakunさん» 労いのお言葉ありがとうございます。この後の二人については少し考えていることがあるので楽しみに待っていてください！続きを書いた時にはまたこちらでお知らせしますね。 (2020年6月4日 12時) (レス) id: 217cb95def (このIDを非表示/違反報告)
yukidarumakun(プロフ) - 完結お疲れ様でした。この後の2人も見たいですね。また、いつか続編読ませて頂ける日を楽しみたいしています。 (2020年5月31日 19時) (レス) id: b586aa50e6 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» コメントありがとうございます。楽しみと言って頂けて嬉しいです。更新頑張りますね！ (2020年5月26日 23時) (レス) id: 217cb95def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2016年12月14日 22時
