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見慣れた石段の前で下ろしてもらう。
「お金置いておきます！
お釣りは要らないので！」
早く…ジュンかカズに会わなきゃ…！
焦る気持ちを抑えて石段を駆け登る。
「そんなに焦って逃げなくても良いじゃん？」
不意に後ろから聞こえた声に身がすくみ足が止まる。
振り向くとそこには予想通り大野さんが立っていて。
「何…で…！？」
「あんまりオイラの力見くびんないで欲しいなぁ。」
良くみると大野さんの額からはさっきまで生えていなかった1本のツノが生えていた。
「鬼…？」
「ああ…これ見えるんだ。
その割にはあんまり驚いてないね。」
「いや 驚きすぎて頭の中真っ白ですけど。」
今まで色んな妖怪みたいなものに出会ってきたけど…鬼をみるのは初めて。
「オイラ達鬼はねぇ…女を誑して人肉を喰うのさ。」
言っていることとは正反対にふわりとキレイに笑って近づいてくる…
「ジュン…！カズ…！助けてっ！」
そう叫ぶと…私の方に伸ばされた大野さんの手がバチッと弾かれる。
「何だ？」
「…こいつに会って真っ直ぐに俺んとこ来たのはナイスな判断ですよ。Aさん。」
素早く私と大野さんとの間に滑り込んできたのは…白と緋色の袴に身を包んだカズ。
「カズっ！」
「Aさんは下がってて。」
ニッコリと微笑むカズに安心するけど…大野さんの余裕な笑みは変わらない。
「お前…ここの稲荷狐だな？
防御専門の狐がオイラ相手に何が出来る？」
「バカにしないでくださいよ？
俺はそんじょそこらの狐とは違います。
なにせ九尾ですから。笑」
「フン…精々使えて狐火だろ？」
「確かにあなたの相手をする程俺は攻撃力は高くありません。
かと言って防御し続けても…俺の体力が無くなるだけ。
でもねこんな俺でも…あなたと話して時間稼ぎ位は出来るんですよ？」
カズが言い終わるか終わらないかの内に…空からジュンが降ってきた。
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！！ - こうしん！！！！ (2015年3月10日 21時) (
レス) id: c1e1808645 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - rainさん» こんばんは rainさん 紫苑です。真夜中の拾い物だけでなく他の作品も読んでくださったんですね。ありがとうございます！いくつかの作品を掛け持ちしているので更新は滞りがちですがこれからも読んでくださると嬉しいです。 (2015年2月25日 21時) (レス) id: 49fa131e4f (このIDを非表示/違反報告)
rain(プロフ) - 初めまして。rainともうします。妖怪ものが好きで、さ迷っていたらここに着きました。率直に、面白かったです。他の作品も読ませて頂きましたが、どれもワクワクしながらマウスを握っていました。これからも楽しみにしています。 (2015年2月25日 18時) (レス) id: 79291402f9 (このIDを非表示/違反報告)
anni - 更新頑張ってください (2015年2月21日 9時) (レス) id: c1e1808645 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - ありささん» はじめまして ありささん。コメントありがとうございます。予測のできないストーリーと言っていただけるととても嬉しいです。出来るだけ一気に更新できるように頑張ります。 (2015年1月26日 20時) (レス) id: 49fa131e4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2015年1月3日 17時
