ネ ッ ク レ ス ページ5
その後、何事もなく酒場につきいつものようにお酒やらご飯を飲み食べしていた
まだベックくんは帰ってきていない
まだあの人といるのかとそわそわしながら扉の方に目を向けていると後ろから誰かに肩を叩かれる
｢ホノカ、少しいいか？渡したいものがあるんだ｣
｢うん！いいよ！なになにー？｣
渡したいもの、という言葉にわくわくしながら待っていると首にひんやりした感覚があり思わずひゃっ、と声をあげた
｢え、これ……！｣
夕方に見ていたネックレスが首にかかっていた
｢穴があくほど見ていたし、もうすぐ誕生日も近いだろう、迷惑だったか？｣
同じ目線に屈んで少し眉を下げてそう聞くシャンクスに思いっきり首を振った
まさか気づいていたとは。
｢全然！すっごい嬉しい！ありがとうシャンクス！｣
｢なんてことないさ、かわいい仲間のためだ｣
いつものシャンクスなら言わないかわいいなんて言葉に思わず顔が赤くなる。
それに気づいたルフィが俺にも構えと言わんばかりにぎゅうぎゅう抱きついてきて、かわいい、、と頭を優しく撫でているとそれを見ていたマキノちゃんがうふふと笑いをこぼした
｢ルフィったら、すっかりホノカさんに懐いちゃって｣
｢ホノカはシャンクスと違って優しいからな！！ジュースくれるし！｣
｢だっはっは！やっぱりガキだな！！｣
｢うるせぇ！｣
いつもの2人の言い合いにマキノちゃんと微笑ましく見ているとカラン、と音を立てて誰かが入ってきた
すぐに誰かわかり駆け寄って声をかける
｢ベックくんおかえり！相変わらずおそいなぁー、｣
｢いつも通りだ｣
｢……ふうん、ねね！見て！シャンクスがくれたの！｣
｢は、｣
急に目を見開いて固まるベックくんにぱちぱちと瞬きして見つめると、急に我に返り言った言葉は素っ気ないものだった
｢そうか｣
その言葉にちょっぴり傷ついて、少しでも褒めて欲しかったなと思いながらそそくさと立ち去ろうとした
ぽつり、小さく呟いた声にえ、と立ち止まる
｢似合ってる｣
たった一言、その一言でも嬉しくて思わずにやけた顔のまま振り返る
｢ありがとう！！！｣
ひっさびさに褒めて貰えたのが嬉しくてネックレスを握りしめたままマキノちゃんに報告をしにカウンターへと駆けていった
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作者名：さくらんぼ | 作成日時：2022年9月12日 21時
