俺の… ページ9
✴︎
「ユノッ！やめてっ」
Aが俺の左腕にしがみつく。
そんな目にあってまでどうしてこいつを庇う？
「はな…せ、A。
こいつ、お前を殴ったんだぞ。
…許せない！」
また、男に向かおうとする俺を背後から抱きついてきて必死に止める。
「だめっ！これ以上やったらユノも傷つく！それは嫌なのっ！」
その言葉に、
一瞬怯んだ。
…俺の
ため……？
胸の奥が何かに掴まれるように苦しい。
「…気持ちは分かります。
俺も腸(はらわた)煮えくり返ってますから。
でも、これ以上力に走るとAさんに心配をかけることになります。
後は俺の方できっちり決着つけますから」
そう言って
俺が何発か本気で殴ったために相当のダメージを受けたその男の腕を引っ張り上げて
羽交い締めにするようにして進んで行った。
俺は…
俺の……せいで
こんな事態になってしまったAが
それでも尚、俺を案じてくれているというのに
俺は…
バカのひとつ覚えのようにただ、暴力で…。
でも
到底許せるもんじゃない…！
俺のせいで辛い思いをさせてしまった…
俺は
どうやってAに償えばいい…？
「…ユノ…？？怪我したの？！」
Aの言葉に我に返った。
と、同時に左手を掴まれる。
「…え？」
「今？殴ったから？」
あ、血が出てたのか。
「あ、いや違う…。
さっき白樺の木を殴ったら…こうなった…」
俺の正直な言葉に
「…白樺をなぐった？！」
Aが顔を上げて真っ直ぐ俺を見た。
目がまん丸で、
そんなAがなんだか普通で、
どこかホッとした。
と、同時に恥ずかしくなった。
「…色々…あってつい…」
恥ずかしさで目が合わせられなくなり横を向く。
本当はしっかり真っ直ぐAの顔を見ていたいのに。
Aは
落ちていたバッグを拾い、中からハンカチを取り出した。
「…白樺に喧嘩売っても勝てないよ？」
Aは
そう言いながら俺の傷口にハンカチをあてて結んでくれた。
なんとなくいつものやり取りのようで
「…わかんないだろ…
挑み続ければ…いつかは勝てるかも……しれない…」
俺は、いつもみたいな軽口を叩く。
いつもみたいに
俺より下にある頭。
微かに見える口元、口角が上がっているのがわかった。
「…そうだね」
想像がつく。
きっと優しい顔で笑っている。
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ゆうの(プロフ) - とらさん» はい！もうすぐです！卒業式のあと、ヒロインが謝恩会に来ないことを知った時のユノの行動がターニングポイントになります！あと一息だあ〜〜！ (2016年11月2日 18時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
とら(プロフ) - 卒業式もすぐだから、いい方向に向かっていきますように。マネには同情なんて絶対しないぞぉ！！ (2016年11月2日 15時) (レス) id: 967f0a93b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、お返事遅くなりました^_^; マネは裏で慌てまくってますよ！ (2016年11月2日 8時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - マネよ…慌てて苦しめばいい(*｀艸´) (2016年10月30日 20時) (レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました〜〜m(_ _)m シムは秘かに影で暗躍してます！！ (2016年10月30日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年9月19日 1時
