走る ページ7
✴︎✴︎✴︎
必死に走ってカフェへと急いだ。
途中でついてこれなくなった拓海に
「す、すまない…
お、俺もなんとか向かうから…とにかく先に行って…くれ！
Aちゃんを頼む！」
そう言われて
俺は一人で必死に走った。
お前に言われるまでもない！
そんなことを思いながら。
カフェについて店内に入ると、
いつもAの隣にいた彼女が声をかけてくれた。
「あ、あの、Aなら少し前に店を出ましたよ？
まだそのあたりにいるんじゃないか、と思うんですけど」
「ありがとう！」
お礼を言ってまた、店を出る。
少なくとも俺が今来た道にAはいなかった。
他の道に行ったのか？
どこか寄って帰るのか？
メインの通りから、路地に至るまでをキョロキョロしながら進む。
そして、途中の路地で
真っ白なコックコート姿のあいつを見つけた。
シムが知らない茶髪の男の腕を取っていて、そんなシムの後ろに
……A！
気付いた時にはもう走っていた。
何やらシムがAに話しかけていて
ふと、俺とも目があった。
あいつと目が合う時は大概いつもバツが悪いけど
今は構っていられない。
走り寄る俺の目の前で
背後にいるAとなにやら話をしたシムが
また、俺を見て
次の瞬間、その影から顔を出したAが目を見開いて俺を見た。
その瞳が赤く潤んでいて
…泣いた？
その様子に更に気持ちは慌てる。
「A！！どうした？！大丈夫か？！」
ついさっき、シムにAに近づくなと言われたばっかりだけど構っていられない。
Aは視線を外して口元をゴシゴシと拭う仕草を見せた。
Aを目の前にして俺は腕を広げて抱きしめる。
ぬくもりを直に感じることができて
俺はようやくホッとした。
一瞬、俺の腕でおとなしくなったAが
俺の腕から逃れ、背後のシムに話しかけた。
「そ、そうだ！チャミくん！
この人…なんだかユノの弱みを握ってるって言うの！」
思いがけないAの言葉に目が丸くなる。
「え？俺？」
弱み？弱みなんて別にないはずだ。
それが脅しのネタだろうとシムが言う。
そんなことを言われて…Aはこいつの言うことを聞くしかなかったのか…？
腕の中で震えるAの身体。
また…俺のせいで……
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ゆうの(プロフ) - とらさん» はい！もうすぐです！卒業式のあと、ヒロインが謝恩会に来ないことを知った時のユノの行動がターニングポイントになります！あと一息だあ〜〜！ (2016年11月2日 18時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
とら(プロフ) - 卒業式もすぐだから、いい方向に向かっていきますように。マネには同情なんて絶対しないぞぉ！！ (2016年11月2日 15時) (レス) id: 967f0a93b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、お返事遅くなりました^_^; マネは裏で慌てまくってますよ！ (2016年11月2日 8時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - マネよ…慌てて苦しめばいい(*｀艸´) (2016年10月30日 20時) (レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました〜〜m(_ _)m シムは秘かに影で暗躍してます！！ (2016年10月30日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年9月19日 1時
