大切なひと ページ46
✴︎✴︎✴︎
『父親を動かしましたからね。
謝罪がないとどうなるかを散々聞かされてるはずです。
とりあえず謝ってしまえばそれで済む話だったのに、意外にもこちらが謝罪はいらない、と言ったためにどうしたら良いかわからなくなったみたいですよ？』
電話の向こうのシムが面白そうにそう言った。
「…じゃあ…どうするんだ？」
『……何もしません』
「…え？何も？」
『謝罪させようとして俺たちが必死だった分…謝罪しようと必死になってもらいますよ。
もう少し脅しをかけてね。
さっさと済ませていれば良かったものを
駄々をこねるからこんなややこしい状況になるんです。自業自得ですよ』
「…………」
思わず言葉を失う俺に
『……なにか？』
シムの怪訝な声が聞こえた。
「……いや、お前を敵に回したら怖そうだなぁと思って……」
『はっはっはーー！
あったりまえじゃないですか！
大切な人を傷つけられたんですから！これくらいまだまだ手ぬるいくらいですよ！』
清々しいほどのシムの言葉がとても羨ましく感じた。
俺には言えないその言葉。
「……とりあえず、今はお前が敵じゃなくて良かったよ…」
本音をポツリと漏らしたら
『…言っておきますけど
Aさんを不幸にする奴は皆敵ですからね』
シムのトーンの落ちた声が迫力を増す。
その中には俺も入ってるのか…
そうだよな……
「…悪い。本当に……」
『……悪いと思うなら……』
「え？」
『…きちんと自分に向き合って…
一番大切にしなくちゃいけないものを……
しっかりと守ってください』
さっきとは打って変わった
シムの静かな声が耳に響いた。
俺が
もっと早くにきちんと自分の気持ちに気付いていたら…
こんな最悪な事態にはならなかったんだろうな…
『…まぁ、根本的にあなたたちは対話が足りないんですよ。
近すぎて分かりあえる部分が大きいんでしょうけど、本当のところなんてわかりませんからね。
自分の想いや気持ちはきちんと伝えないとずっとすれちがっていくんですよ。
初めはちょっとした角度の違いなのに進んでいくうちにどんどん離れるんです』
シムの言葉はいちいちもっともで…
俺はただ、聞いているしか出来なかった。
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ゆうの(プロフ) - とらさん» はい！もうすぐです！卒業式のあと、ヒロインが謝恩会に来ないことを知った時のユノの行動がターニングポイントになります！あと一息だあ〜〜！ (2016年11月2日 18時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
とら(プロフ) - 卒業式もすぐだから、いい方向に向かっていきますように。マネには同情なんて絶対しないぞぉ！！ (2016年11月2日 15時) (レス) id: 967f0a93b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、お返事遅くなりました^_^; マネは裏で慌てまくってますよ！ (2016年11月2日 8時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - マネよ…慌てて苦しめばいい(*｀艸´) (2016年10月30日 20時) (レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました〜〜m(_ _)m シムは秘かに影で暗躍してます！！ (2016年10月30日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年9月19日 1時
