足りない言葉 ページ42
✴︎✴︎✴︎
「生まれた時から一緒だし
ウマが合うのか、相性が良かったのかずっと仲良しだったしね。
お互いを見ていて言葉にしなくてもわかることはたくさんあったでしょ」
おばさんがまた、手元に視線を移した。
包丁がリズミカルにまな板を叩く音が聞こえてきた。
「…でもね、
やっばり自分は自分で人は人なのよ。
自分のことですら言葉にできなくなる事があるんだから…
ましてや相手のことなんかどこでわからなくなるかわからないのよ？」
おばさんの言葉を
今の俺ならよく分かる気がした。
「…俺、割と話す方だと思ってたんだけどな…」
そんな俺の呟きに
おばさんは顔を上げて俺を見て
優しく微笑んだ。
「伝えた言葉が、相手の欲しい言葉かどうかはわからないのよ？
伝えたい言葉が相手の欲しい言葉かどうかもね」
「…え」
伝えた言葉と
伝えたい言葉…
そして…欲しい言葉…？
「相手が言葉をどう取るか、それによっても変わるから…
自分の気持ちをきちんと相手に伝えるのは…結構難しいわよね」
そう言いながら、おばさんはキッチンから向かってきた。
「はい！できた！
ジヘちゃんの分と2人分ね！
明日の朝ごはんには良ければこれ、食べてみて？」
手には大きな紙袋。
それを持って玄関へと進む。
「…おばさん…」
どう言う挨拶で済ませればいいのか困っていると
「…ユノくん。
伝えたい言葉がわからなくなった時は、シンプルになりなさいな」
おばさんを見た。
「心の根っこ、本当に伝えたい一番のこと。
ごちゃごちゃと他のことは全部忘れて、本当に言いたいことを言えばいいのよ！」
おばさんがニッコリ笑った。
Aに似ているその笑顔に
胸がキュッと苦しくなった。
「……いただきます。
ありがとう…」
「うん。またね！」
おばさんの言葉に見送られて
温かい食事を胸に帰宅した。
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ゆうの(プロフ) - とらさん» はい！もうすぐです！卒業式のあと、ヒロインが謝恩会に来ないことを知った時のユノの行動がターニングポイントになります！あと一息だあ〜〜！ (2016年11月2日 18時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
とら(プロフ) - 卒業式もすぐだから、いい方向に向かっていきますように。マネには同情なんて絶対しないぞぉ！！ (2016年11月2日 15時) (レス) id: 967f0a93b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、お返事遅くなりました^_^; マネは裏で慌てまくってますよ！ (2016年11月2日 8時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - マネよ…慌てて苦しめばいい(*｀艸´) (2016年10月30日 20時) (レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました〜〜m(_ _)m シムは秘かに影で暗躍してます！！ (2016年10月30日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年9月19日 1時
