ヒョン ページ35
✴︎✴︎✴︎
Aの家の前で足が止まった。
見上げると
Aの部屋の電気が付いている。
ややしばらくその様子を見ていた俺の背後から声が聞こえた。
「…ユノヒョン？」
「え？」
振り向くと、そこにはAの弟の航平の姿。
「お、航平…。よお…」
航平は日本人だけど
ジヘがAをオンニと言うのが気に入って
俺のことはヒョンと呼んでくれる。
「なにしてんの？うちの前でぼーっと。
入んなよ。姉貴いるよ？」
「あ…うん」
返事はするものの動きの鈍い俺を見て
「…はぁーん……
あの跡はユノヒョン絡みか」
航平が片眉を吊り上げて俺を見る。
「…まだまだ目立つか？」
「…まぁね。
平手だったみたいだから…まあ、卒業式までには落ち着くんじゃない？化粧もするんだろうし」
「…そう…か」
視線の落ちた俺に
更に航平から思いがけないカミングアウト。
「…まぁ…、今までも何回かあったけど…流石に男にくらったのは初めてだからなぁ。
姉貴もちょっとショックだろうね」
「…は？」
目を見開いて航平を見上げた時
「あ、やべ…」
航平が舌を出して俺から視線を外した。
「どういうことだ？航平…」
「……あー……
もう時効だと思うから言うけどさ…」
航平の話に
俺はまた自分の無知を思い知った。
話を聞いて
いてもたってもいられなくて
さっきまでのためらいは吹っ飛んで
航平を押しのけるようにAの家へ進んだ。
インターフォンを押して
おばさんが出てくれるのと同時に航平がドアを開ける。
『あら、いらっしゃっいユノくん。と航平？一緒だったの？』
「そこでね。入るぜ〜」
航平の後をついて中へ入った。
「こんばんは。Aは部屋？」
リビングから顔を出したおばさんに声をかける。
「うん。いるわよ？上がる？コーヒーでも淹れようか？」
「あ、お願いします。
これ、お土産」
手に持っていたケーキの箱を差し出す。
「あ、姉貴の好きな店のやつ！
俺の分もある？」
俺の後ろから
背伸びをしておばさんの手に渡った箱を覗き込む航平。
「あるある。二つは食べられるから安心しろ」
「やった！」
「あ、でもチョコのケーキはAのだからな！」
「わかってるよ〜！」
温かい空気に癒されながら、三人でリビングに進む。
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ゆうの(プロフ) - とらさん» はい！もうすぐです！卒業式のあと、ヒロインが謝恩会に来ないことを知った時のユノの行動がターニングポイントになります！あと一息だあ〜〜！ (2016年11月2日 18時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
とら(プロフ) - 卒業式もすぐだから、いい方向に向かっていきますように。マネには同情なんて絶対しないぞぉ！！ (2016年11月2日 15時) (レス) id: 967f0a93b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、お返事遅くなりました^_^; マネは裏で慌てまくってますよ！ (2016年11月2日 8時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - マネよ…慌てて苦しめばいい(*｀艸´) (2016年10月30日 20時) (レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました〜〜m(_ _)m シムは秘かに影で暗躍してます！！ (2016年10月30日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年9月19日 1時
