決裂 ページ29
✴︎✴︎✴︎
「…えっ…？おとう…さまと？」
マネの表情が一瞬曇った。
俺は目が点だ。
「ええ。まさか貴方が藤堂さんのお嬢さんだとは…ね」
意味ありげに笑うシムを強張った表情で見つめるマネージャー。
「今日は例の件で彼と一緒に来ました」
シムはそう言うと俺をちらりと見るから
俺は慌ててリュックからファイルを取り出す。
そしてそれをマネの目の前に差し出した。
「……報告書だ」
彼女はワンピースの裾を翻して優雅な動作でソファに腰をかけた。
報告書を手に取りパラパラとめくった彼女は
「………で？」
憮然とした表情でそう切り返してきた。
「…それだけの証言を集めてきました。
あなたは…こちらのチョン氏に、証拠を持参すればAさんに謝罪する、と約束したんですよね？」
「…したわね。でも、これは証拠とは言い難いんじゃないかしら？」
「ど、ういうことだよ！」
あくまでも平然としたその顔に一瞬イラついた俺の声が大きくなった。
「だって、ユノさん。
これ確かに私の言ったことを受けて皆行動してるみたいですけど、私はひとっこともクレームつけてくれ、とも傷つけてくれ、とも言ってないですもん。
皆さんが私のことを思ってしてくださったことでしょ？
それを私のせいと言われても…」
「……なっ…？！」
そう言って、ほくそ笑むマネージャーに思わずにじりよりそうになった俺を、
シムが右手で制止した。
「……あくまでも謝罪する気はない、と言うんですね？」
シムがマネージャーを見据える。
「……謝る理由がないんですもん」
あくまでもケロリと言いのけるマネージャー。
俺は悔しさのあまり、拳を自分の太ももに叩きつけた。
「出るところに出ても良いんですよ？
営業妨害、名誉毀損、そして傷害。罪状は多数ありますしね」
シムの冷静な声に
マネージャーの眉が一瞬だけピクリと動いた。
だけどそれまで。
「…徒労に終わるだけだと思いますけどね」
マネージャーも
あくまでも冷静な返しをしてくる。
「…わかりました。
これ以上は何を言っても無駄なようですね。
何をもってそこまで自信満々なのかわかりませんが…
世の中にはあなたを守る人ばかりではないということを理解していないと
いずれ痛い目を見ることになりますよ？」
そう言ってシムが立ち上がる。
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ゆうの(プロフ) - とらさん» はい！もうすぐです！卒業式のあと、ヒロインが謝恩会に来ないことを知った時のユノの行動がターニングポイントになります！あと一息だあ〜〜！ (2016年11月2日 18時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
とら(プロフ) - 卒業式もすぐだから、いい方向に向かっていきますように。マネには同情なんて絶対しないぞぉ！！ (2016年11月2日 15時) (レス) id: 967f0a93b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、お返事遅くなりました^_^; マネは裏で慌てまくってますよ！ (2016年11月2日 8時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - マネよ…慌てて苦しめばいい(*｀艸´) (2016年10月30日 20時) (レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました〜〜m(_ _)m シムは秘かに影で暗躍してます！！ (2016年10月30日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年9月19日 1時
