電話 ページ15
✴︎✴︎✴︎
「…もしもし」
『お、ユノ！どうだった？！Aちゃん！』
着信は拓海だった。
電話に出るのがかなり億劫だったけど
拓海も事情を知っていて、Aを好きで、心配しているのがわかっていたから
気持ちを立て直して電話に出た。
「…カフェのそばでチャラい男に絡まれて…1発殴られたらしい」
『…………』
拓海が沈黙した。
『………はぁっ？！』
電話の向こう、思いっきり呆れた声が聞こえてくる。
『な、殴られた…って、怪我とかしたのか？！』
「ちょっと…左頬が腫れてる」
『お前…！間に合わなかったのかよ！』
「………こめん」
『…ん、ああ……。お前に言っても仕方ないか。あそこからは必死に向かったんだもんな。それで間に合わないならそれは…仕方ないっていうか…
すまん。つい、気が立って…』
Aが傷つけられたのは拓海にとっても辛いに違いない。
「………いや。
…全部……俺が蒔いた種だ……
本当にこめん…」
『…卒業式までに落ち着きそう？』
「…わからない。
その場にいたわけじゃないから…どの程度の殴られ方だったのか…」
『……はあああああああっ！
何考えてんだよ！愛梨のやつ！！
あいつがさせたってことだろ？！』
「…友達が勝手にやったことらしいよ……
…証拠を持ってこないと謝罪しないって」
『此の期に及んでまだそんな事言ってんのか！あいつ！』
「…………」
『…で？どうするよ』
「…襲った男をあいつが…シムが連れて行ったから…
明日カフェに行って話聞いてみる」
『は？！あいつそこにいたの？！
かーーーーっ！
俺も死に物狂いで走れば良かった…！
とは言ってもお前の足でも間に合ってないんじゃ俺が必死に走っても無駄だな！』
拓海のテンションに
少しだけ救われた。
『何かわかったら教えてくれよ。
俺にもできることがあったら言ってくれ』
「…ああ、わかった。助かるよ…」
存在自体でどれだけ救われてるか…。
『ユノ』
「ん？」
『言っとくけどな、お前が悪いんじゃねーからな！
あくまでも悪いのは、手を出した奴と、けしかけた奴だ！
お前は罪の意識を感じてなくて良いから！これ以上Aちゃんが傷つくことがないようにきちんと守ってやれ！』
拓海の言葉が
本当に嬉しかった。
✴︎✴︎✴︎
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 366人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうの(プロフ) - とらさん» はい！もうすぐです！卒業式のあと、ヒロインが謝恩会に来ないことを知った時のユノの行動がターニングポイントになります！あと一息だあ〜〜！ (2016年11月2日 18時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
とら(プロフ) - 卒業式もすぐだから、いい方向に向かっていきますように。マネには同情なんて絶対しないぞぉ！！ (2016年11月2日 15時) (レス) id: 967f0a93b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» かえるさん、お返事遅くなりました^_^; マネは裏で慌てまくってますよ！ (2016年11月2日 8時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - マネよ…慌てて苦しめばいい(*｀艸´) (2016年10月30日 20時) (レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - みかさん» お返事遅くなりました〜〜m(_ _)m シムは秘かに影で暗躍してます！！ (2016年10月30日 16時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作成日時：2016年9月19日 1時
