嵐の前の静かな夜 6…YN ページ35
✳
「…なんか、気持ち悪いな…」
ゼミ室の大きなテーブルの向こうとこっち。
向かい合わせに座る立石が、怪訝な
帰宅時間まであと10分というところで、
きっと俺の顔は緩みきっているに違いない。
いつものように少し皮肉っぽい口調も、
今日の俺は全く気にならないのだ。
「そうか？別にいつもと同じだけど？」
冷静に応えるけど、
頭の中はこれからの時間への期待値で満ち溢れているんだ。
「か、彼女さん、Aさんと約束ですか？」
「おっ！わかる？！女史！」
Aの名前が出て、つい、嬉しくて反応してしまった。
「はぁ〜、ほんとーにしっぽ振ってるわんこみたいだな、お前。
女相手にそんなんで大丈夫なの？」
呆れたように言う立石に
「仕方ないだろ。お互い多忙な中で会える数少ないチャンスなんだから。嬉しくってスキップしながらでも帰れるよ」
「す、スキップ…。ユノさんならやりそうですね」
「お、うん！できるよ？俺！なんならムーンウォークでも帰れっかも！」
「ええ！ムーンウォークで？！」
「うん！俺、こう見えてもダンスしてたから！ムーンウォークはお手のもの！」
「ええーー！ユノさんってそう言う人だったんですか！」
女史と盛り上がる俺を横目で見ていた立石が
思いがけないことを言った。
「…ああ。そういえばイベントがあれば踊ってたな、お前」
「え？！知ってんの？立石」
およそ俺のことなんか興味が無いと思ってたから、びっくりした。
「え？立石さんも知ってるんですか？ユノさんのダンス」
女史の目も丸くなる。
「別にわざわざ見たりはしねーけど……
通りすがりで踊ってるのを見かけた事はある…」
なんとなく、バツが悪そうに目を泳がせる立石。
「まぁ、お前は俺と同じ大学な訳だからなぁ、学祭とかでも踊ってたしね」
「…お前は大学一の有名人だしな」
「えー？！俺？そんな事無いと思うけど」
「何言ってんだよ。他の大学にもファンクラブがあったって聞いたぞ」
「えっ！そうだったんですか？！すごい！」
女史が今度は俺を丸い目で見る。
「ええー！違う違う！俺、じゃなくて俺が所属してるダンスユニットが結構知られてるだけ！
大会とか出てたから！」
「どっちにしてもすごいです〜！！私、フォークダンスもきちんと踊れない人だから〜！」
え。フォークダンスを踊れない……？
今度は立石と俺の目が丸くなった。
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ゆうの(プロフ) - かえるさん» 私の中でのイメージはフワちゃんです。一応美女、なので顔は……^_^; (2020年8月23日 15時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - まさかユノの家探しにJKが(oﾟДﾟﾉ)ﾉ (2020年8月22日 19時) (レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - まいさん» なかなか進まず、申し訳ないです〜。地味〜に続いております。今後ともよろしくです！m(_ _)m (2020年8月18日 16時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» お返事が遅くなっておりました^_^; かえるさん、ごめんなさいねーー！！！ (2020年8月18日 16時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
まい - ゆうのさん、「苺とチョコ」のお話の更新ありがとうございます！こちらのヒロインはユノさんと同い年なので、感情移入しやすくてワクワクします♪実里ちゃんみたいな友達欲しいです(笑) (2020年5月8日 21時) (レス) id: 07f9b9444b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2018年6月22日 17時
