お手伝い 1 ページ35
✴
「Aちゃーーーん！！！」
JR札幌駅で、私を見つけるなりダッシュしてきた花凛は
その大きな身体で思いっきり抱きついてきた。
「う、嬉しい！会えて！」
少し仰け反るようにそのハグに応えながら
「昨日も空港で別れてるじゃん！」
そう答えると
「さ、札幌も初めてだからこ、心細くて〜！
Aちゃんがいてく、くれるだけですごく嬉しい！！」
そう言って、なお一層私を強く抱きしめる。
「……こほんこほん」
わざとらしい咳払い。
その声に花凛がはっとして、私から離れた。
「あっ、ああっ、ご、ごめんなさい！か、彼氏さんもき、来てくれてたんだよね！」
私の背後にいたユノに気づいた花凛が姿勢を正す。
「こ、こんにちは！今日はせ、せっかくのお休みなのに、お、お付き合いいただいてすみません！」
そう言って深々と頭を下げる。
それに応えるように、ユノもぺこりと頭を下げた。
「東京ではAがお世話になりました」
そう言って。
「あっ、い、いいえ！とんでもない！わ、私がAちゃんにすっかりお世話になってしまって…！
き、今日だってせっかくので、デート日和なのに…」
花凛がそう言って遠慮するから
「大丈夫だから！これからいつでもデートできるから！
花凛は今日家に行って、荷ほどきとかして、明日にはもう札幌支社に出勤なんだよ？急いで色々おさらいしておこう？
明日安心して出社できるように！」
「う、うん、ありがとう！」
嬉しそうに笑う花凛を見て、私も嬉しくなる。
昨日、帯広の実家に戻った花凛は、今日札幌入り。
1人で新しい家へと向かい、明日への準備をする、と聞いて
思わず手伝うよ、と声をかけた。
ユノにデートに誘われていたけど
いきなり1人になる花凛を放っておくことも出来なくて。
ユノに相談したら
心細いだろうから手伝ってあげればいいよ、と言ってもらえて、
買い出しや移動のために、とおじさんに車を借りて付き合ってくれることになった。
「ほ、本当に助かります！！
Aちゃんも、彼氏さんも、本当にありがとうございます！」
何度も頭を下げる花凛に
「俺のことはユノ、でいいよ。
Aの大切な友達は俺にとっても大切な友達だから」
ユノがそう言ってくれて。
「い、イケメンすぎるよぉ〜Aちゃんの彼氏〜〜！」
花凛は真っ赤な顔で私に向かってそう言った。
✴
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 457人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かえる(プロフ) - 手を繋いでの映画鑑賞ですか？ムフフフフ♪確かにラブストーリーは観れないですよね〜( 〃▽〃) (2018年6月20日 3時) (
レス) id: 26c1b93e97 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» ホラーに打ち勝とうとしてますよ、かえるさん。^_^;荒療治ってやつですかね！ (2018年6月19日 9時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - あれま…ホラーダメなのか…φ(．．)映画館で叫んだり目を背けたりする姿もまた愛しく思うから大丈夫♪大丈夫♪新たな一面発見！って嬉しいもんですよね〜 (2018年6月4日 22時) (レス) id: 26c1b93e97 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» どういうデートが正解なんでしょうね〜！とりあえず、どんな映画を見るんでしょう、2人は。(*^^*) (2018年6月3日 14時) (レス) id: 58e1bcc9d5 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - キャー( 〃▽〃)デートしてますよ♪ (2018年5月30日 4時) (レス) id: 26c1b93e97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2017年10月15日 20時
