笑顔 ページ10
✴︎✴︎✴︎
気がつくと
周りが騒がしくなっていた。
少しずつ浮上してくる意識。
「……だわよねぇ！」
「だいたいね、あんたたちはそんなだから…」
「人のこと言えるぅ？！」
瞼にのったおしぼりに手をかけてゆっくりと外す。
ずっと目を瞑っていたから、バーの薄暗い照明ですら真正面に捉えると眩しさを覚えた。
「あ！目が覚めたわよ！」
「チャンミナちゃあん！起きたわよ！」
私を取り囲むように覗き込むのは
以前チャミくんを取り囲み、ありとあらゆる所を触りまくっていたおネェ様方。
「…あ、、あの……こんにちは……」
ゆっくりと起き上がり、先ずは挨拶だ。
「目覚めたら普通はおはよう！なんじゃないの〜〜？」
カウンターからママさんがやってきて私の顔を覗き込む。
「うん。早めの行動が功を奏したわね！
ほとんど目立たないわ！後は今日寝る時もちゃんと瞼を冷やすこと！いいわね？！」
語気とは正反対に、優しく瞼に触れるママさんの手が嬉しい。
そんな優しさにすら涙が出てきそうになるけど
せっかく涙で腫れた瞼を冷やすのに気を遣わせているのにそれを台無しにするわけにはいかない、と気合いを入れる。
ママさんにおいでおいでと手招きされてカウンターへと移動した。
そこには、私が意識を手放すまで確認できたチャミくんがそのままでいて…
「ご、ごめんね？また寝ちゃってたね…
チャミくんの誕生日を祝うための日なのに…」
「…無理に笑うな。
……俺に気を使う必要はないです」
口は悪いけど
やっぱり優しいチャミくんに
「何言ってんの？！チャミナ！
無理にでも笑うのは大事なのよ？！
笑う門には福来たる！
笑顔は細胞を活性化させたり、ドーパミンを分泌して幸せな気持ちになったり、周りまで明るくするんだから！
無理な笑顔でも、同じような効果が得られるんだからこうやってほら！口角上げて笑うの！
女は愛嬌よ！愛嬌！」
そう言って私の口元をキュッと上げさせる、
ちょっと乱暴だけどやっぱり優しいママさん。
「ふふっ…」
そんな二人と一緒にいられて
私は心から笑えていた。
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かえる(プロフ) - 次章へ行かなくちゃ！ (2016年9月10日 23時) (
レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» のこさん、チャンミンと一緒に行くんですね？ (2016年9月10日 20時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ちのさん» コメントありがとうございます(*^^*) チャミくんは一番色々気づいているかもしれないですね。二人にとっては救世主です！ (2016年9月10日 19時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - ヴィクトリアに行ってオッパに癒されたいです！えぇ、何がなんでも、オッパと呼びますよ？ (2016年9月9日 17時) (レス) id: 9c0a90af40 (このIDを非表示/違反報告)
ちの(プロフ) - 相手の為に自分の気持ちを抑えて、なんぼつらくても耐えられるんですね…>_<…2人のように淡い恋してみたいな…ちゃみをつきあって、遠目？で自分をみつけらるかもしれませんね^(*^^*) (2016年9月9日 15時) (レス) id: 58256d473c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2015年8月6日 11時
