涙 ページ8
✴︎✴︎✴︎
「ちょっとぉ〜！なんなのその辛気臭い顔はっ！！」
ヴィクトリアに入るなり、ママさんが大泣きしてる私を見て叫んだ。
「ああ、ああ！涙どころか鼻水まで出てるじゃないの！ちょっと、拭きなさいよ、女の子でしょ？！
全くなんでこんなになるまで泣いてんの？！」
私の顔をティッシュで遠慮なく拭きまくってくれるママさん。
拭かれる顔は痛いけど
背中に添えられた手がとても優しくて益々泣けてくる。
「ちょっとチャミナ！あんたなんてことしてんのよ！」
「俺じゃねーっすよ！」
「あんたが一緒なんだからそう見えるでしょ！」
「どーゆー理屈？それ！」
「どんな理由だろうと、あんたが側に居るのにこんなになるまで泣かせるもんじゃないわよ！
ああ、もお、可愛い顔が台無しじゃないの！
明日になったら目も腫れるわよ！ってか既に腫れてきてるじゃない！」
「ああ、はいはい！悪かったですね！俺がフォロー出来なくて！」
「本当だわよ！女を泣かす男なんて最低っよっ！」
「…実感こもってるね、ヒョン」
「だからっ！ヌナだって言ってるでしょっ！どの口が言うのかしら！こんなに女子力の高い私に向かって！！」
そう言ってママさんがチャミくんの口をねじ上げた。
「いたたたたたっ！この馬鹿力のどこが女子力高いんですかっ！」
「怪力の女だっているわよ！吉田選手をご覧なさい！」
「霊長類最強女子と比べられても……」
「絶対私より強いから！彼女！」
「いや、会ったことないし、対戦することないし」
私の頭上で交わされる会話がとても優しくて、おかしくて
「ぷっ…！」
思わず涙しながら吹き出した。
「…泣くか笑うか、どっちかにしなさいね、Aちゃん」
「…す、すびばせん…」
泣きすぎて鼻水垂れまくりで鼻声になっていた。
なんとか笑おうとする私に
「どんちゃんと…何かあったのね？」
優しい瞳でママさんが言うから
「…うう…っ………
うーーーーーーーーっ！」
また、嗚咽とともに涙が溢れてきた。
ママさんはそんな私を優しく抱きしめてくれて
「なっ…涙……と、鼻…水が……っ」
ドレスに付いてしまう、とその腕から離れようとするけど
吉田選手の次に力強いであろうママさんの腕は振りほどけなくて
更に強い力で胸元へと引き寄せられた。
その優しさに
ますます止まらなくなる涙。
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かえる(プロフ) - 次章へ行かなくちゃ！ (2016年9月10日 23時) (
レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» のこさん、チャンミンと一緒に行くんですね？ (2016年9月10日 20時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ちのさん» コメントありがとうございます(*^^*) チャミくんは一番色々気づいているかもしれないですね。二人にとっては救世主です！ (2016年9月10日 19時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - ヴィクトリアに行ってオッパに癒されたいです！えぇ、何がなんでも、オッパと呼びますよ？ (2016年9月9日 17時) (レス) id: 9c0a90af40 (このIDを非表示/違反報告)
ちの(プロフ) - 相手の為に自分の気持ちを抑えて、なんぼつらくても耐えられるんですね…>_<…2人のように淡い恋してみたいな…ちゃみをつきあって、遠目？で自分をみつけらるかもしれませんね^(*^^*) (2016年9月9日 15時) (レス) id: 58256d473c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2015年8月6日 11時
