少しずつ、邁進 ページ47
✴︎✴︎✴︎
「だーーいじょおぶよぉ！
ちょっっっっとずつでも進んでるから！」
ママさんが右手の親指と人さし指をギリギリ離したくらいにして、そう言って笑った。
「傷は舐め合えばいずれは治るわよ？よっぽどこじらせてなきゃね」
「…どんなのが…こじらせですか…？」
カウンターに並んで座るチャミくんと私に、ママさんが賄いでチャーハンをご馳走してくれていた。
「そうねぇ。
別れ方に納得してなかったり…
気持ちが一方的だったり…
ストーカーちっくになるのもこじらせ例かな。
あとはあれだ！好きになった相手が凄い悪いやつだった時とか！これは最悪かも！」
ママさんが食べる手も止めて語ってくれて
私も真剣に聞いていた。
「…こじらせたら…もうどうにもならないんですか？」
ママさんが目を丸くして私を見る。
「Aちゃんはこじらせてないでしょ？
こじらせてたのはこっち！」
そう言って顎でクイッとチャミくんを指した。
え？
「…すみませんね。
確かにフラれた原因がわかるまではこじらせてました！」
チャミくんが黙々と食べながらそう言った。
「ほんとよぉ！もうボロボロだったんだから！チャミナ！
部屋から出て来ないし、ご飯食べないし…
万が一のことも考えたわよ、私！」
「…えっ…そ、そんな…に？？」
チャミくんを見るけど
彼は黙ってひたすら食べ続ける。
「…そんなだったチャミナでも、別れた理由がちゃんと分かって、
それからよ？今のチャミナになったのは」
そんなチャミくんを
優しい瞳で見つめるママさん。
…そんな激しい恋を…していたんだね…
チャミくんは我関せず、とひたすらチャーハンを口に運ぶ。
「まあ、そんな訳でこじらせかけたチャミナもこの通り！
次の恋に行ってもいいかな、くらいまで回復したわけね！
たいした進歩だわ！うん！」
目を瞑り、感慨深げに頷くママさん。
「ただね〜〜…心残りが……」
「心残り？」
思わずチャミくんと二人、顔が上がった。
「…うん〜……
私ィ…生でどんちゃん見てみたかったのよね〜！！」
「…はっ？！」
思いっきり眉が険しくなるチャミくん。
「チャミナとAちゃんがこんなんなっちゃったら〜〜もう、どんちゃんと会う機会なんて皆無よね？！
それだけが心残りなのよ〜〜！！」
ママさんが叫んだ。
✴︎✴︎✴︎
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 641人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かえる(プロフ) - 次章へ行かなくちゃ！ (2016年9月10日 23時) (
レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» のこさん、チャンミンと一緒に行くんですね？ (2016年9月10日 20時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ちのさん» コメントありがとうございます(*^^*) チャミくんは一番色々気づいているかもしれないですね。二人にとっては救世主です！ (2016年9月10日 19時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - ヴィクトリアに行ってオッパに癒されたいです！えぇ、何がなんでも、オッパと呼びますよ？ (2016年9月9日 17時) (レス) id: 9c0a90af40 (このIDを非表示/違反報告)
ちの(プロフ) - 相手の為に自分の気持ちを抑えて、なんぼつらくても耐えられるんですね…>_<…2人のように淡い恋してみたいな…ちゃみをつきあって、遠目？で自分をみつけらるかもしれませんね^(*^^*) (2016年9月9日 15時) (レス) id: 58256d473c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作成日時：2015年8月6日 11時
