未来へ ページ22
✴︎✴︎✴︎
チャミくんへのママさんのプレゼントは
なんと、腕時計だった。
それも、とても高級そうな…
「すっごーい！カッコいい！お高そう…！」
箱から出すこともせず、その腕時計を見つめるチャミくんの横から覗き込む私に
「まぁ〜ね！
これも、未来の稼ぎ手のためなら惜しくない投資だわよ！」
ママさんがそんな風に言って。
チャミくんの次のツッコミを待って、思わずママさんと二人チャミくんを見た。
ら
「………チャミくん…？」
チャミくんは腕時計を見つめたまま固まっていた。
心配になった私はママさんを見る。
ママさんは何かをわかっているようで
優しい瞳でチャミくんを見ていた。
「……チャミナ」
そうして優しく語りかける。
「…あんたも、進みなさい。前へ」
ママさんの声にチャミくんが顔を上げる。
「…無理に諦めろとは言わないわ。
でも、前を見て、前に進みなさい。
もし、彼女とあんたが繋がるとするなら、進んだ先にしか未来は無いのよ？
止まったままのあんたに、彼女と繋がる可能性はないんだから
先ずはきちんと前へ進みなさい」
ママさんが
チャミくんをこの上ない優しい瞳で見ていた。
チャミくんはゆっくりと手元の時計に視線を戻し、
しばらく腕時計を見つめた後
静かにその蓋を閉じた。
「…チャミナ…」
ママさんの心配そうな声に
「…明日から…つけます。
ありがとうございます……」
チャミくんはそう言って頭を下げた。
その様子を見てとても嬉しそうにママさんが笑う。
私までつられてしまう、それはそれは優しい笑顔だった。
ママさんは
チャミくんの恋の話を知ってるんだね。
知った上で
何か意味があってその腕時計を送ったんだね。
…すごいな。
いいなぁ。
そんな風に見ていてくれる人がいて…
チャミくんとママさんの繋がりが羨ましくて
「…いいなぁ、チャミくん」
思わず心の声が漏れた。
「…俺のですよ？」
チャミくんが腕時計の箱を胸に抱きしめて私に背を向けるように言う。
「とっ、時計じゃないもん！」
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かえる(プロフ) - 次章へ行かなくちゃ！ (2016年9月10日 23時) (
レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» のこさん、チャンミンと一緒に行くんですね？ (2016年9月10日 20時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ちのさん» コメントありがとうございます(*^^*) チャミくんは一番色々気づいているかもしれないですね。二人にとっては救世主です！ (2016年9月10日 19時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - ヴィクトリアに行ってオッパに癒されたいです！えぇ、何がなんでも、オッパと呼びますよ？ (2016年9月9日 17時) (レス) id: 9c0a90af40 (このIDを非表示/違反報告)
ちの(プロフ) - 相手の為に自分の気持ちを抑えて、なんぼつらくても耐えられるんですね…>_<…2人のように淡い恋してみたいな…ちゃみをつきあって、遠目？で自分をみつけらるかもしれませんね^(*^^*) (2016年9月9日 15時) (レス) id: 58256d473c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2015年8月6日 11時
