キスくらい ページ18
✴︎✴︎✴︎
「あっらぁ〜〜？
どしたの？チャミナ！顔が赤いわよ？？」
「そ、そんなことないですよっ」
「お酒にも強いチャミナが顔を赤くするなんてめっずらし〜〜い！」
「なってませんから！ほんと！」
ママさんとチャミくんのやり取りが気になって
おしぼりを外して細い視界でチャミくんを見た。
…あ、本当だ。顔が赤い…
珍しいチャミくんを見て
また少しだけ私の気持ちは浮上した。
「…あれ、そういえば他の皆さんは…」
「皆帰ったわよ。
誰かさんに自分を大切にしましょう、なんて泣かれて、ちょっと考えるところがあったみたいで」
「あ……ごめんなさい…」
瞼におしぼりを当てたまま頭を下げた。
「ああ！いい、いい！
あんな風に言ってくれる人、いないからねぇ。
ちょっと嬉しかったみたいよ？」
ママさんの言葉に胸が詰まる。
言葉が見つからなくて口がへの字になってしまった。
「ん？どうしたの？」
「………違うんです…」
「なにが？」
「………皆さんのためじゃなくて……
自分のために…言っただけなんです……」
一瞬の間があって、私の心臓が早くなる。
「…お子様な事、言ってるなぁって自分でも思うんですけど…
ユ、ユノのそう言うシーンを見ちゃうと…
やっぱり…キスとかハグ…とかは好きな人にしかしないよなぁ、とか…
み、見るのは辛い…けど、あんまり軽々しく色々な人にして欲しくない…って
思ってる自分がいて…。
…なんかもう、何がどうなのか自分でもわからないんですけど…
さっきチャミくんががんじがらめにされてた時…
少なくとも、そんなことしなくてもちゃんとキスできる相手とするべきだって思っちゃって…
一方的に無理矢理はダメだ…って…」
おしぼりで視界を遮っているせいか
意識がより、自分の内の方へと向いている気がする。
その分、鮮明に浮かび上がるユノのあの場面。
「…マジメか」
ポツリと、私の右隣にいるらしいチャミくんの声が聞こえた。
「…キスくらい…
減るもんじゃなし」
…え？
「…あの場に割って入って…
結構みなさんガタイが良いんだから、タイミングでも悪くて怪我したらどうするんですか。
それくらいなら、キスしたほうがマシです」
一瞬、
チャミくんって意外とナンパなのかと思ってしまった。
…私のことを考えてくれたんだね。
心の中がほんわりと温かくなった。
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かえる(プロフ) - 次章へ行かなくちゃ！ (2016年9月10日 23時) (
レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» のこさん、チャンミンと一緒に行くんですね？ (2016年9月10日 20時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ちのさん» コメントありがとうございます(*^^*) チャミくんは一番色々気づいているかもしれないですね。二人にとっては救世主です！ (2016年9月10日 19時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - ヴィクトリアに行ってオッパに癒されたいです！えぇ、何がなんでも、オッパと呼びますよ？ (2016年9月9日 17時) (レス) id: 9c0a90af40 (このIDを非表示/違反報告)
ちの(プロフ) - 相手の為に自分の気持ちを抑えて、なんぼつらくても耐えられるんですね…>_<…2人のように淡い恋してみたいな…ちゃみをつきあって、遠目？で自分をみつけらるかもしれませんね^(*^^*) (2016年9月9日 15時) (レス) id: 58256d473c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2015年8月6日 11時
