攻防 ページ12
✴︎✴︎✴︎
「あ、え？？」
目を丸くしたままの私。
「ヒョン、焼肉で俺の腹を満たそうなんて思ったらとてもじゃないけど彼女の稼ぎ、無くなりますよ」
「ヌナだってば！
チャミナ、あんたの胃袋なにものっ？！」
「友達には四次元ポケット、もしくはブラックホールと呼ばれてますけど…」
「……なんっっって燃費の悪い身体なのかしらっ」
「若いので新陳代謝が良いだけです」
シレッというチャミくんの言葉に、背後のおネェ様たちが食いついた。
「そういうことっ？！」
「このつるつるすべすべのお肌の秘密はソレっ？！」
「なにっ？！食べて出せばいいのっ？！」
「どれくらい食べればいいのっ？！」
さっきまでおとなしくボックス席にいたおネェ様たちがにわかに立ち上がり、チャミくんにまとわりつく。
思わずその輪から外されてしまった。
「ええいっ！そういう問題じゃないだろうっ！
だから、どさくさ紛れに触るな！掴むな！
大体生活習慣自体が問題だろうがっ！
暑化粧して、大酒飲んで、タバコ吸って、夜更かししてりゃそりゃあ肌も荒れるわっ！」
もみくちゃになりながらもチャミくんの声が響く。
「ひどいわっ！そりゃあチャンミナちゃんみたいなビジュアルなら何もしなくてもいいかもしれないけどッ！」
「ねーーっ！普通のおカマは整えるとこ整えないと無理ですもんねーーー！」
「ちょっと自分がカッコいいからって！」
「そうよ！カッコいいからってぇ〜！」
「いやーーーん！やっぱりかっこいい〜！」
「バースディプレゼントよぉ！好きにして〜！」
全く負けないおネェ様たちの攻撃が面白すぎて、側で見ている私は大笑い。
「きっ、気持ちだけもらっておきますから！
だから！触るな！揉むな！だーーーーっ！舐めるなっ！」
…な、舐める…っ？！
意外な単語に目が点になった。
変わらずおネェ様たちにもみくちゃにされているチャミくんの頭だけが見えていて、その下で繰り広げられているらしい攻防はさっぱり分からない…。
「ちょっと！一応誕生日の主役なんだからね！お手柔らかに！」
カウンターの向こうのママさんは相変わらず涼しい顔をして成り行きを見守っている。
「ちよっ、ちょっとヒョン！高みの見物じゃなくって止めてくださいよ！」
チャミくんの助け舟を乞う声に
ママさんはちらりと見て
「………ヒョンなんて、いないもーん」
そう言ってプイッと顔を背けた。
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かえる(プロフ) - 次章へ行かなくちゃ！ (2016年9月10日 23時) (
レス) id: c3cb7c4659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» のこさん、チャンミンと一緒に行くんですね？ (2016年9月10日 20時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ちのさん» コメントありがとうございます(*^^*) チャミくんは一番色々気づいているかもしれないですね。二人にとっては救世主です！ (2016年9月10日 19時) (レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - ヴィクトリアに行ってオッパに癒されたいです！えぇ、何がなんでも、オッパと呼びますよ？ (2016年9月9日 17時) (レス) id: 9c0a90af40 (このIDを非表示/違反報告)
ちの(プロフ) - 相手の為に自分の気持ちを抑えて、なんぼつらくても耐えられるんですね…>_<…2人のように淡い恋してみたいな…ちゃみをつきあって、遠目？で自分をみつけらるかもしれませんね^(*^^*) (2016年9月9日 15時) (レス) id: 58256d473c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作成日時：2015年8月6日 11時
