やっぱり優しい ページ6
✳✳✳
日が変わって
店内が少しずつ落ち着いてきた。
お客様の層も日中とは違って少し大人な雰囲気だし
アルコールも出ているせいか密着度もハンパ無くなってきた。
初めの方こそ
そんなカップルの側に行って話しかけるのに恥ずかしさがあったけど
人間、やはり順応性に長けているせいか
目の前でべったりと隙間のない感じでくっついているカップルの横から
至って普通にプレートを差し出すことができるようになっていて。
「チッ…リア充め…」
横に並んだ時にチャミくんが密かに舌打ちしたのを聞いて
「何言ってんの〜？
チャミくんだって、
今日いきなりフロアデビューしたばかりなのに
しっかりお客様からチョコもらってたじゃん〜！」
そう言ってチャミくんを横目に見た。
するとチャミくんは
「片想いと両想いじゃ充実度が違うでしょ」
と、私を見下ろし、ピシャリと言う。
……まぁ、確かに……。
それにしても…
今日、表舞台に立ったばかりのチャミくんに
渡すチョコを…
皆さん、いつ準備して、
フロアに出ていなかったら…いつ、渡すつもりだったんだろう…
と、ちょっと疑問に思っていた。
あ、そうだ。
私もチョコあげるんだった。
しかも母さんにも頼まれてたんだった。
そしてふと、
思い出したユノのこと。
……ジヘ……渡してくれたかなぁ、私のチョコ。
初めて手作りじゃないの、渡したな…
…もう…
『Aのチョコ美味い！』
とは言ってもらえないんだな…
そんなことを思って
少し表情が曇ったみたいで
ぶに。
と、両のほっぺをつままれて
「スマイル！」
と、チャミくんに声をかけられた。
「…いひゃいよ…ひゃみくん…」
「独り身に厳しいバレンタイン特別デーも残り1時間ですよ？！
しっかりしてください！」
そう言って頬をはなした。
チャミくんのいきなりの行動にビックリしたけど
おかげで寂しい気持ちも、
出かけていた涙も引っ込んだ。
やり方は少々荒くても
やっばりチャミくんは優しいんだ。
✳✳✳
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 781人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうの(プロフ) - ちゃっぴーさん» コメントありがとうございます(*^^*) ああ、そんなこともありましたねぇ。(遠い目) これからもよろしくお付き合いくださいませ！ (2016年8月23日 6時) (
レス) id: e61f1c7906 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぴー(プロフ) - ふふ、Box in the shipでのメンバーとのイチャつきを思い出してしまいました。あ、はじめまして。こちらの作品いつも楽しんでキュンキュンしながら読ませていただいております。これからも楽しみにしていますね。 (2016年8月23日 3時) (レス) id: c62f0fa1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かのかさん» コメントありがとうございます(*^^*) 私もたまたまやりたいことを見つけただけですよ〜。無理はしなくていいと思うけど、見つかったら教えてくださいね！ (2015年7月22日 14時) (レス) id: 216033f460 (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - なんと、まったく同じように感じてまして、でも、同じでないのは自分のためになにか！がまだないこと。ホントだ！やらないと！自分のために使う時間だ！まずなにやるか決めよう！ (2015年7月21日 23時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - saranさん» コメントありがとうございます(*^^*) 皆がそれぞれの場所で頑張っていれば、胸を張った再会ができますよね(*^^*) お互いに頑張りましょう！そして、今後ともよろしくお願いします！m(__)m (2015年7月21日 14時) (レス) id: 216033f460 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2015年2月18日 22時
