浩一さん ページ49
★★★
ようやく、涙がおさまってきたと思ったのに
浩一さんからユノくんに電話が入って
その通話でまた、胸が締め付けられる。
…どうして
どうしてそんな優しいことを言ってくれるの？
私は土壇場で浩一さんを裏切ったのに。
さっきまであんなに和やかに両家で食事をしていたのに。
指輪を受け取り、時計を送り、
一緒に進む未来を誓いあったのに…。
『……とにかく、特に心配することはないから。
ユノくんに対してはさっきの渾身の一撃でスッキリしてるし
だから、あとはAちゃん。
素直になりなさい』
浩一さんの言葉に
また、胸がいっぱいになって、涙がこぼれ落ちる。
『…変に遠慮はいらない。
お互いが呼び合った結果が今、なんだから…
ちゃんと、2人で幸せになること…！
そうじゃないと俺が身を引く意味がないんだからね！？』
浩一さんの少しおどけたようなその言葉は
優しさのかたまりのようだ。
『…それからユノくん』
「…は、はい！」
ユノくんの背筋が伸びる。
『この俺からAちゃんを奪うんだから、
この俺以上にAちゃんを幸せに出来なかったら……もう一発殴りにに行くよ』
「もう、殴られません！」
ユノくんが、間髪入れずに答える。
『ふふっ…絶対だぞ？』
浩一さんの
静かな声。
好きだった。
大人で。
優しくて。
余裕があって。
時々、ちょっとお茶目で…。
本当に
好きだった…。
どこまでも私のことを考えて、声をかけてくれる。
『…じゃあ、これからのことはまた、後で進めることにしよう。
とりあえず、その部屋は1泊抑えてある訳だから…
そのまま君たちにプレゼントするよ。
俺1人で寝るのも嫌だし』
「えっ…！でもそれじゃ…！」
流石にユノくんが口をはさむけど
『その代わり、是非その部屋の素晴らしさを周りに宣伝してくれよ。
宣伝料に貸し出すから、
だから、
君たちはちゃんと話をすること。
俺の希望はそれだけだから。
じゃあ、ね』
そう言って
浩一さんは通話を切った。
★★★
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まい - ピアスの件は話すことができてよかったと私も思いました。私はユノさんよりちょっと年下(ほぼ同世代)ですが、こんな風に思われたらキュンとしちゃいそうです(*^^*) (2019年11月7日 20時) (
レス) id: 07f9b9444b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - 裕さん» いつになったらなれますかね〜^_^; (2019年11月7日 18時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 素直になれ〜〜〜ヾ(･ω･｀) (2019年11月7日 16時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - 裕さん» 激しいツッコミをありがとう！！ (2019年11月7日 15時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - おいおいおいおいーっ！！！素直にならないとまぁ〜た誰かを傷付けちゃうわっ！(≧Д≦) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年10月14日 17時
