やってきた男…CM ページ14
★★★
レコーダーの内容をパソコンに転送させて、浩一さんはレコーダーを警察官へと手渡して
後で別な警察官が来ることになるかもしれない、と言い残して女性警察官は部屋を後にした。
コンコン、とドアをノックする音がして
入れ替わるようにやってきたのは
「よぉ〜〜！」
恰幅の良い、トレーニングウエア姿の男性だった。
「お、早かったな」
「ちょうどこの辺りを歩いてたとこだったからなぁ〜」
浩一さんととても親しげなその男性は、首元のタオルで汗を拭きながら部屋へと入ってくる。
竹下さんと2人、丸い目で2人を見ていると
「あ、とてもそうは見えないかも知れないけど彼が僕の親友で、新聞記者だよ」
浩一さんが僕らに気づいてそう言った。
「お？彼らも関係者？こりゃまた、ずいぶんと美男美女だなぁ。
初めまして〜。〇〇新聞社の熊谷隆志と言います！
くまさん、って呼んでくれていいよ？
今日は休みで運動不足解消にウォーキングしてる途中だったから名刺とかないけど、
身分は間違いないから安心して！」
ニッコリ笑うその姿はまるで、くまさんの中でも……
「………プーさん…」
と、竹下さんが呟いた。
「…はっ！！た、竹下さんっ…？！」
「あっ…！す、すみません…！」
慌てて口を塞ぐ竹下さんを見て
「あっはっはっはっ！
いいよいいよ、全然大丈夫！そう呼ばれることもあるし！
この風貌のおかげでいろんな人と仲良くなりやすくて助かってるくらいだから！」
そう言って笑った。
その笑いに救われている僕たちを、浩一さんが紹介してくれた。
「こちらは、シム・チャンミンくんと、竹下清香さん。今回の件の大筋を知ってる2人だ」
「初めまして。よろしくお願いします」
「お願いします」
「こちらこそ、よろしく頼むね！」
熊谷さんは人懐っこく笑ったかと思うと
「…ところで」
くるり、と浩一さんへ振り向くと同時にその視線を鋭くした。
「Aちゃんが被害にあったって聞いたけど？」
…え？
「……うん。そうなんだ。今、部屋で休んでるんだけど…」
口火を切った浩一さんは
一連の流れを熊谷さんへ伝えながら、
証拠として準備してきた動画や音声をかいつまんで見せた。
「……………」
ソファに座ってメモを取りながら聞いていた熊谷さんは
浩一さんの話が終わった後もしばらく無言だった。
やがて
深いため息を一つ吐いて天を仰ぐ。
★★★
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 349人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かえる(プロフ) - あぁ〜そうでした。可愛い彼女がいると勘違いしてたんでした。佳奈さん、この勘違いどうにかしてくださーい！ (2019年8月4日 5時) (
レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
まい - うぅっ、またまた心苦しい展開になりそうですね…。実は先ほど、東京ドームから帰ってきました。SMTOWNLIVE楽しんできました！ (2019年8月3日 23時) (レス) id: 07f9b9444b (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - えらい回り道してるけど、そろそろ闇から解放されますかね？(笑)少し先の未来はあちらで覗いてますけど、そこにたどり着くまでが波乱波乱(笑)そりゃ、ユノくんは大事大事にするよね(笑)続き楽しみにしています！！ (2019年8月3日 20時) (レス) id: 884c6663a2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» お久しぶりです！かえるさん！皆、並んだらオールスターみたいな感じですかね！妹ちゃんも大騒ぎしそう…！^_^; (2019年8月3日 16時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆきさん» そうなんですよ。ある意味このまま結婚しても幸せじゃないですかね〜 (2019年8月3日 16時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2019年6月10日 17時
